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好き好きすき焼き
年末年始にすき焼きを食べるお家が結構あるのではないかなと思いまして、今回はすき焼きについてつらつら書いていこうと思います。
今回もまずはすき焼きとはなんぞやというところからいきましょう。
すき焼きは鋤焼きでありまして、仏教伝来以来獣肉食を一応禁止されていた日本なのですが、一部の地域では野外で猪、鳥などを農具の鋤(の金属部分)で焼いて食べたというのが語源と言われております。古のジビエバーベキューといった趣でしょうか。
時は流れまして明治時代、いわゆる牛鍋に獣の食べ方のポピュラーな呼び方のすき焼きを当て込んだのでしょう。
それが今日のすき焼きとなっているわけですね。
すき焼きと言いますとだいたい具は牛肉、葱(玉葱)、しらたき(糸こんにゃく)、豆腐、麩などがベーシックなところでしょうが、関西と関東で大きく違う部分がございます。
関東では割り下といわれる合わせ出汁を調味に用いるのですが、関西では肉を焼いて毎回砂糖と醤油で味をつけるという形態であります。
元々の鋤焼きを考えれば関西風が元来のすき焼きなのでしょう、現在は色々な兼ね合いで割り下方式がメジャーだと言えます。
これには私見ですが何点か理由が考えられます。
まず一点目は毎回味付けするのは家庭では面倒で有ること。
店員さんがやってくれる店、もしくは好き好んでやってくれる鍋奉行がいるのならよいですが毎度そういうわけにはいきません。
二点目は現代と昔の味覚の違い。
昔は肉体労働が多く甘辛の味付けが好まれたわけですが現代は塩分、糖分は程々が望まれます。
毎回直に砂糖や醤油をかけていては取りすぎになる可能性が高いでしょう。
三点目は牛肉の質が上がったので薄味でも美味しく食べれるようになったこと。
二点目と近いですがこれは食べる側の問題ではなくそもそもの肉の質の話ですね。
昔の肉はそもそも食用では無く農耕や輸送に使うものと兼用だったでしょうから今のように臭いも少なく柔らかい肉はなかったでしょう。
今は良い肉はさっと焼いてシンプルに食べるのが良いとされますから出汁でさっと煮て食べる方が好まれるでしょう。
こんなとこが理由と私は思っております。
さて今回も実際の料理の説明は簡単にいきましょう。
あまりよい肉では無くて結構。本当に良い肉はそれこそ塩胡椒で焼いて食べるのがよいですから。
こんにゃくと春菊
こんにゃくは下茹でして食べやすく切ります。
春菊はバラしてから水に沈めて洗います。
その後は水をしっかり切って出汁が薄まらないように。
焼き豆腐
葱は刻んでおきましょう。
割り下はだいたいですがカツオ出汁が3
砂糖と醤油が1ずつ
酒が1
くらいでしょうね。個人的には砂糖は少なめにしております。
割り下で里芋を先に煮ております。
私は里芋が好きなのです。
冷蔵庫にあった大根の皮も刻んで入れましょう。
肉の味で煮ると美味しいですから。
というわけで茸も入れて完成です。
大事な事は野菜が煮えたら肉を入れ、しゃぶしゃぶのようにして食べることです。
これで肉も野菜も煮えばなの一番美味しいところで食べれます。
完全に焼き料理では無くなってしまいましたがすき焼きのフォーマットで現代的に美味しく食べるならこの食べ方が最も良いと私は考えます。
仮に関西風にするなら焼けた肉や野菜に濃いめの割り下(出汁1酒1砂糖1醤油1くらいかな?)を絡めて食べるような感じでしょうか。
皆様すき焼き食べて元気出していきましょう。