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【中1数学】正負の数の乗法と除法

こんにちは、なぎさです。
今回は、正負の数の乗法と除法です。
乗法は掛け算、除法は割り算のこと。正の数と負の数が混じった掛け算、割り算のやり方と、「累乗」という新しい計算の表現について勉強していきます。


1. 掛け算のやり方

正の数、負の数の掛け算のやり方は、意外と簡単です。

①絶対値を掛け算する。
②符号をつける

これだけです。

①絶対値を掛け算するは、小学校でならった掛け算そのまま。
例えば、
2×(-3)の場合、絶対値は2と3なので、2×3=6
-5×(-8)の場合、絶対値は5と8なので、5×8=40
という普通の掛け算をやるということです。

次は、②符号をつける。
①で掛け算した結果に、「+」または「-」の符号をつけます。
ここが新しいところです。
正の数と負の数の掛け算では符号は「+」になるのか「ー」になるのか?
負の数同士の場合は「+」になるのか「-」になるのか?

どちらの符号がつくか、そのルールは「正負の数の加法と減法①」でやった符号の合体の仕方と同じです。

同じ符号の掛け算は「+」
   「+」と「+」⇒「+」
   「-」と「-」⇒「+」
違う符号の掛け算は「-」
   「+」と「-」⇒「-」
   「-」と「+」⇒「-」

それぞれの符号の組み合わせの計算例をみてみましょう。

「+」と「+」⇒「+」
  +6×(+4)=(6×4)=+24 (=24)

「-」と「-」⇒「+」
  -9×(-2)=(9×2)=+18 (=18)

「+」と「-」⇒「-」
  +3×(-7)=-(3×7)=-21

「-」と「+」⇒「-」
  -5×(+5)=-(5×5)=-25

どうでしょう。理解してもらえたでしょうか?


少し応用編として、3つの数字、4つの数字の掛け算の場合はどうなるか、やってみますね。

008-正負の数の乗法と除法_01

008-正負の数の乗法と除法_02

左から順に2つずつ組み合わせていけば、すべてを合体した符号が決まります。


2. 割り算のやり方

次に割り算のやり方ですが、

割り算は、逆数を掛けるのと同じこと

なので、最初に割り算を「逆数の掛け算」に置き換えてやれば、あとは先ほど学んだ掛け算のやり方と全く同じになります。
(割り算が逆数の掛け算になることは、分数のおさらい③で解説しています)

ということで、割り算の手順は

①割り算 ⇒ 逆数の掛け算に置き換える
②絶対値を掛け算する
③符号をつける。

となります。

一つ例を挙げてみましょう。

008-正負の数の乗法と除法_03

こんな感じです。


3. 累乗

同じ数字を繰り返し掛け算することを累乗といいまして、

008-正負の数の乗法と除法_04

のように表現し、「2の3乗」と読みます。

負の数や分数の累乗は、このようにカッコの外に指数を書いて表現します。

008-正負の数の乗法と除法_05


今度は、累乗をバラバラの掛け算に展開する場合で、いろいろなパターンを見てみましょう。

まずは間違いやすい例の一つ目。

008-正負の数の乗法と除法_06

上の式は、カッコの外に指数がある場合。この場合は、カッコの中全体を繰り返し掛け算するので、-3を4回掛けることになります。

それに対して、下の式は、-3にカッコがついていませんこの場合は、3だけを繰り返し掛けて、最後に「-」の符号をつけることになります。


次もカッコの有無で計算が変わる間違いやすい例です。

008-正負の数の乗法と除法_07

上の式は、カッコの外に指数があるので、カッコの中にある分子と分母両方を繰り返し掛け算します。

それに対して、下の式は、カッコがついていませんこの場合は、分子の2だけを繰り返し掛けることになります。

累乗の計算では、このようにカッコの付き方で計算が変わりますので、十分注意してください。


4. まとめ

ということで、今回は正負の数の掛け算と割り算、そして累乗について学んでみました。
割り算は逆数にすることで掛け算になる。これ、とても重要です。
今後は基本的に割り算は使わず、すべて逆数の掛け算、つまり分数の掛け算に変換して計算すると思ってください。(そのため、3回にもわたって分数のおさらいをやったのでした)
逆数にすることで、掛け算も割り算も計算のやり方は同じになります。

①割り算の場合 ⇒ 逆数の掛け算に置き換える
②絶対値を掛け算する
③符号をつける。

そして累乗。これは単なる同じ数の繰り返し掛け算なのですが、具体例で示したように、カッコの付き方で計算が変わるということだけ、十分注意してくださいね。

次回は、加減乗除、つまり足し算、引き算、掛け算、割り算が混じった計算(これを四則計算といいます)について勉強していきたいと思います。



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