【図解】ネーミング ~プロダクトを作るときに大切なコト~
こんにちわ、「IT企業に転職した元CA、なぎー」です♪
今回は『ネーミングの分類と技術』です。
新規事業を考えるとき、新しいプロジェクトを始めるとき「どんなに名前にするか?」は、とても大事です。
なぜならば、ネーミングは「製品の売れ行き」「企画の浸透」を左右させうるからです。
ネーミングは、プロダクトやプロジェクトの「象徴(最も抽象度の高い結晶)」にもなるので、そのオブジェクトを的確に表現し、且つ周りの人々に伝わるのものでないといけません。
また「情報の凝縮(キャッチフレーズ作りの技)」を磨きこんで、限界まで削った言葉を考えだすことが重要です。 「ネーミングをする対象(外観/機能/仕様)」を考察し 「対象による顧客利益」を考え、「人の口に出やすいような言葉」を選択する。 こうした緻密な作業を経てはじめて、いいネーミングになります。
その「ネーミング方法」を理解するために、よくあるカテゴリーと例を図解しました。(といいつつ今回のは、図解になってないですね汗)
ネーミングの分類
□ コンセプト型
・「商品のコンセプト」からネーミングするタイプ。
【例】「聞茶(キリンビバレッジ)」
【例】「DAKARA(サントリー)」
→「不摂生な現代人のための身体バランス飲料」というコンセプトから「飲んで欲しい科学的理由がある(DAKARA:だから)」の意
□ ターゲット型
・「商品のイメージターゲット」からネーミングするタイプ。
【例】「なっちゃん(サントリー)」
→「田舎に帰って夏休みにおばあちゃんが出してくれたジュース」「みんなで楽しく遊んだ夏、隣に住んでいた女の子の名前」という設定からネーミング。
→イメージ作りからネーミングされた例。
□ 素材型
・「商品の素材に関すること」からネーミングするタイプ。
【例】「南アルプスの天然水」
→生産地からネーミング。
【例】「中国緑茶」
→中国で愛飲される緑茶であることからネーミング。
□ 機能型
・「商品の機能」からそのままネーミングするタイプ。
【例】「ポット洗浄中」
【例】「熱さまシート」
【例】「冷えピタ」
【例】「写ルンです」
→使用シーンを描いたテレビCMで、商品特徴を理解してもらう。
□ 意味型
・「商品の意味」をネーミングに変換するタイプ。
※このように意味を聞かされると「なるほど、そうなのか」と思って強く記憶に残る。
【例】「スジャータ」
→お釈迦様に牛乳を供養したと言われるインドの娘の名前。
【例】「ヤクルト」
→世界共通語として作ったエスペラント語でヨーグルトを意味する言葉。
ネーミングの技術
□ 足し算(y=x+z)
・ネーミング素材をふたつ足し合わせる方法。
x:ネーミングの素材。
z:もうひとつのキーワード。
【例】「のりたま(のり+たまご)」
【例】「かっぱえびせん(かっぱあられ+えびせんべい)」
【例】「ゼロの焦点(ゼロ+焦点)」
【例】「ゴキブリホイホイ」
□ 引き算(y=x-z)
・ネーミングの素材やキーワードから不要な要素を引く方法。
x:ネーミングの素材、キーワード。
z:不要な要素。
【例】「デンキブラン(デンキブランデー)」
【例】「ダスキン(ダスト雑巾)」
【例】「ウォッシュレット(ウォッシュトイレット)」
【例】「ダイナブック(ダイナミックブック)」。
□ 掛け算(y=x×z:意味の掛け算)
・「本来の意味」に「新しい別の意味」を持たせる方法。
【例】「BOXING(アルフレックスというインテリアメーカーのコンポーネント家具)」
→「箱=BOX」と「組み立てる行為=ING」でBOXING。
【例】「CASE BY CASE(コンポーネント家具)」
→本来の「場合によって」という意味と「ケースのそばにまたケース」というダブルミーニング。
□ 掛け算(y=x×z:言葉のオーバーラップ)
・ふたつの言葉をオーバーラップさせて意味を作る方法。
※ひとつの言葉で、ふたつの意味を表している。
【例】「TOSFILE」
【例】「OKIFAX」
【例】「コダカラー」
【例】「COSMEDICS(サクライ化粧品)」
→「COSMETIC」と「MEDICS」の掛け合わせ。
□ 掛け算(y=x×z:語呂合わせ)
・ある言葉の中の一字を取り替えて、別の意味を重ねていく方法。
【例】「ケイコとマナブ」
【例】「うまかっちゃん」
【例】「最洗ターン(洗濯機の水流)」
→「最先端」をカタカナ表記した「サイセンタン」に一字を加えて「サイセンターン」とし、それに意味を持たせ「最洗ターン(最もよく洗う、回転方式の変換を果した水流)」としたもの。
□ 掛け算(y=x×z:繰り返し算)
・同じ言葉を繰り返し、重ねる方法。
【例】「ひえひえ(エアコン)」
【例】「ランラン(パンダ)」
【例】「のびのび(電気コタツ)」
□ おまけ
・ちなみに「ヒット商品の商品名」は、一般名詞として通用するようになります。
【例】シーチキン
【例】エレクトーン
【例】ゼロックス
【例】サランラップ
【例】セメダイン
【例】セロテープ
【例】宅急便
【例】ポッキー
【例】パンケーキ
【例】ムース
【例】ウォークマン