
なぜ地方に本社を移転させたのか
久しぶりに日曜がお休みでした。3週間ぶりにnoteを書いています。
ネットマン社は、今月末にて1999年の創業以来21年使った東京(八丁堀)オフィスを閉じて静岡(三島)に本店所在地を移転します。
事実上12年前から本社機能は静岡にありましたが、この度正式に定款上の本社を静岡に変更します。静岡の三島駅は新幹線の駅があり、東京までひかりなら約45分で着きます。(ちなみに私は長年、30年近く新幹線通勤族でした)
三島は富士山が綺麗に見える町で、水の都と言われるくらい湧水が豊富な土地です。東洋一の湧水量の「柿田川湧水」や年間300万人の参拝者が訪れる「三嶋大社」は有名ですね。ちなみにトヨタさんが作る未来都市「Woven City」もすぐそばです。
今日は区切りの記録として
「なぜ地方に本社を移転させたのか」
を書き記したいと思います。
すでに本社機能は静岡にありましたしコロナ禍の前からテレワークを実践していたので、とくに本社を変える必要がなかったように見えますが、敢えて本店住所を変える決断をしたのはなぜでしょうか。
理由は大きく3つあります。
1)「営業DX」 顧客に会わなくても売れる時代。
ネットマンの顧客は、北海道から沖縄まで全国の学校であったり、東京や大阪といった大都会が本社の企業であったりします。
最近はいずれも営業が顧客に一度も会わないで新規契約まで至っています。安価な商品だけでなく比較的高単価な商品であってもリモート商談で完了するようになりました。
これはオンライン商談が当たり前になったことが大きいと思います。これなら東京にオフィスをもつ必要はありません。
さらに、本格的な営業DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるために、あえて東京に拠点がない状態が得策だと判断しました。
2)「市場急拡大」 存在価値を明確にする必要。
教育ICTを20年以上提供してきた中で今年度は大変革の年でした。
企業では、コロナ禍によるリモート勤務の浸透があり、
学校では、GIGAスクールによるPC1人1台の浸透がありました。
これによって教育関連のICTのマーケットが急拡大しました。急に新規参入する企業が増えて熱いマーケットに変貌したのです。
新興企業はもちろん、巨大グローバル企業も参入してきました。
いままではのんびりした静かなマーケットだったのに、今では気を抜くと吹っ飛ばされる恐ろしさを感じます。まるで台風です。
この台風に埋もれないためには、もっと自分たちの商品・サービスに対する認識を一致させて、顧客にとっての私たちの存在価値を明確にする必要があります。それには、1人1人が同じ認識をもつ必要があります。会社組織が複雑でリーチが伸びすぎると意識統一がどうしても曖昧になりがちです。そこで、会社組織もコンパクトにしたほうが得策と考えました。
3)「アフター・コロナ」 これからのビジネスのあり方。
実は、多くの企業にとって「本社の地方移転」は、コロナ禍の前からのテーマでした。政府主導で、人や企業の首都圏一極集中を防ぐため、2015年に東京圏から地方へ本社移転を促す施策「地方拠点強化税制」が始まっています。
いくつか地域移転を決めた企業も出てきました。また住民基本台帳に基づく人口移動で東京からの転出超過の月も多くなってきており「脱東京」は進んでいるようにも見えます。
実際はなかなか難しい面もあるようですが、少なくとも「アフター・コロナ」で「ビジネスのあり方」が大きく変わるのは間違いありません。東京は変わらず大切な経済の中心でありながら、東京一辺倒のあり方も問われることになるでしょう。
今この「ウィズ・コロナ」の瞬間が新しい時代の幕開けになっているのは違いありませんが、明確に一歩前に進めるためにはこのタイミングで決断をすべきだと直感しました。
以上が本店住所を東京から静岡に変える決断をした3つの理由でした。
この決断の結果は数年後にならないとわかりませんが、どうなったとしても大きく前に進むことは間違いないでしょう。
これからも多くの企業や学校に他にないユニークなサービスを届け続けます。これからのネットマンに期待してください。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。