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GIGAスクール。今こそ!必要なのは学校を超えた先生同士の学び合い
一昨年来のEdTech導入補助金に採択されたことを契機に、多くの小・中・高校に学校ICT「クラウドサービス」を提供してきました。
学校でICT活用の運用をスムースに乗せるために様々なサポートで学校を支援しているのですが、
その経験で「学校ICTの活用率を上げるために最も必要なこと」を発見しました。
それは、
「学校を超えた先生同士の学び合い」
です。
ちなみに、私は約10年前に、ある市の11校の小学校へのICT導入のプロセスに関わった経験から、ある学校関係者のカンファレンスで
「今必要なのは、学校を超えた先生同士の学び合い」
とプレゼンしました。
今もそれは変わっていません。むしろ
「今こそ先生同士の越境学習が必要になっている」
と感じます。
昨年来、学校ICTの導入のお手伝いをした学校は30校を超えます。導入時にICT管理者には、初期設定や学校内外への通達業務などやることが多くあります。ICT管理者は、教頭先生などの管理職や管理職から指示された教員がその任務にあたるのですが、そこには大きな問題があります。それは
各学校間の管理職のICT実力の差が大きい
ことです。
ここで言うICT実力とは、ICTを使いこなすスキルはもちろん、ICT活用によって起きることの良いイメージがあるかどうかも指します。
ネットマンはサポートサービスで運用ガイドや動画マニュアルを整備してあるので、どの学校でも問題なく導入できるようになっています。ところが、すんなり数日で全校運用が始まってしまう学校とそこに至るまで容易ではない学校に真っ二つに分かれます。
前者の学校からは
「ネットマンさんのサポートサービスは、マニュアルがしっかりしているので簡単にこちらで全部できました」
といった喜びの言葉をいただいています。実際サポートもほとんど手がかからず、スムースに全校運用に至っています。
後者の学校からは、「あれが不明、これが不明」と多くの問い合わせをいただきます。サポート依頼をいただくこと自体は全く問題ない通常の業務なのですが、その中身が少し「あれ?」と思ってしまう内容があります。(ガイドを読んでないために的外れの質問だったり、重箱の隅を突くような要望だったり)
公教育の現場でここまで学校差が大きいことは驚きました。ここまで差が激しいことはおそらく当事者はご存知ないだろうと思われます。
そこで、他の学校の先生から学べるように
CLEGという「Cラーニング教員グループ」(C-Learning Teachers Group)を作りました。CLEGとは、Cラーニングの活用事例を学ぶ教員の相互学習の場です。学び合うことで各学校の活用率向上を目指しています。
今のCLEGの活動は、実践事例を10分程度のショート動画で発表していただいています。現在の動画タイトルは以下17本です。タイトル一覧だけを上げておきます。どんな事例発表か伝わるでしょうか。
(タイトルだけで申し訳ござません。動画を視聴できるのはCラーニングを契約した学校の教員のみとなっております)
ーーーー CLEG ショート動画一覧(2022.2.25現在)ーーーー
#01 先駆者だからわかったICT活用率を上げるためのアプローチ
#02 生徒との連絡・相談の見える化によって先生同士のフォロアーシップを醸成
#03 ドリルを利用した反復学習で国家試験に取り組み見えた効果
#04 教員の課題、生徒の課題、保護者の課題を解決した【三方良し】の導入事例
#05 生物の図鑑づくり授業。GEGの先生がCラーニングを使う理由とは
#06 授業の振り返りアンケートは生徒と教員の双方に効果あり
#07 校長が直接生徒にアンケート。学校経営に生徒を参加させる「3つの問い」
#08 教員の働き方改革を実現。校長のリーダーシップ最前線
#09 教職員の苦手意識を克服。たった半年で軌道に乗せたICT担当の取り組みとは
#10 在宅での調理実習。授業と宿題を連動させた授業デザインとは
#11 はじめての探究授業。Cラーニングだからできる仲間と進める探究活動
#12 基礎知識の定着のためのドリルと小テストの組み合わせ授業法
#13 学級経営の情報伝達をオンライン化で提出率がUP!興味度UP!
#14 高校生によるオープンスクールで入学前の中学生の進学意識を高める
#15 オンライン職員室や全校生徒講義、保護者機能など校務ICTの活用の極意とは
#16 Google推進リーダーが語るCラーニングを使う6つの理由とは
#17 教員の時間効率化と生徒の協働学習を同時に実現したICT活用法とは
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今後増えていく予定です。良い事例を参考にしていただくことで、学校間の差が縮まることが期待できます。
このような先生同士の学び合いで基礎的な教育ICTの活用力は同等になった上で、学校ごとに特徴が出てくるでしょう。
そのために次に必要なことは
「活用度を疑う」
ことです。
学校ICTの導入が進んだ、進んでいないという雰囲気だけの表現では本質がわからないことが多いからです。
「うちはGoogleを入れているから大丈夫」といっていた高校のICTの活用度が、実際は、Gドライブをたまに使って教材をプロジェクターに映している程度だったこともあります。
数年前の、形だけの導入でほとんど使われていない「電子黒板」がありました。使っているように見せる数字が作られていく様を見て当時残念な気持ちになったのを思い出します。
今回はこの二の舞は避けたいところ。そのためには、実際のクラウドのデータを見て、
・何%の教員・生徒が毎日どれくらい使っているか
を数値で把握することが大切です。導入を推進する市町村全体にとっても支援を必要としている学校が正確にわかるメリットは大きいでしょう。
以上学校ICTが浸透するために必要なことを書きました。
いつか機会があればどのような運用をしている学校が活用率が伸びているかレポートしたいと思います。