教えるって簡単じゃないよなって。
現在、エステティシャンとしての仕事以外に
とあるスクールでの技術講師もさせてもらっている。
申し込んでくる生徒さんの属性はバラバラで、顔合わせもなくスクール初日を迎えるシステムなので初対面の日はいつもどきどきしている。
美容・リラク業界自体が初めての人や、既になにかしらの技術職に携わっていて更なるステップアップの為に勉強したい人など
みなさんそれぞれの目的のためにやってくる。
スクールの仕事って、今までもこれからも「生徒さんを受け持つ→教える→送り出す」のルーティン。
もちろん受け持ったからにはしっかりと教えるので、それぞれの生徒さんに対する思い入れはあるけれど、生徒さんのそれと比べると多分薄いんだろうなと思う。
生徒さんから見た私は「自分に新しいことを教えた人」として彼ら彼女らの中でしばらくは少なからずの存在感を発するのだから。
スクールの最終日は、今回の自分は何かしらの教訓になる講師でいられただろうかと教室に残って考えたり粛々と1人反省会をしたりする。
「教える・指導する」という立場は今回が初めてではない。
ありがたいことに比較的早い段階でそういった経験をさせてもらえてきたので
生徒さんや後輩・部下への接し方も沢山勉強できた。
が、勉強できただけであって完全には習得ができていない。
どうしてもピリついてしまったり、言い方が淡々として厳しく聞こえてしまったり。かと思えば取り繕うように優しく接してしまったりと
醜態を日々晒している。
ここ最近は講師としての在り方の認識を改めたこともあって比較的接し方は安定したのかなとは思うけれど、それもあくまで自分比の話であって、生徒さんによってはそれぞれで90°ぐらいは違う印象を持たれているんだろうなと思う節もある。
その方の性質によって接し方を変えているので、どうしても違いは出てくるんだけど。
そんなことを考えるときっと「講師としての永槻」が安定するのはもっと先なんだろうなと思わずにはいられない。
とある生徒さんがスクール最終日の講習終わりに「ありがとうございました」と言ってちょっとしたお菓子をくださった。泣きながら。
真面目な方だなあとは常々思っていたが、スクール自体は淡々と滞りなく進んでいたので、理由はどうであれ涙が流れてしまうほどこの講習に気持ちを入れ込んでくれていたとは思わず少し驚いたのが正直な気持ちだ。
驚きの後に、もしかして単純に私が厳しくて怖かったのだろうか…という不安が過ぎりつつお菓子を受け取った。
スクールの修了を噛み締めながらニコニコ顔で帰り支度をする人、「あざっしたー」と颯爽と帰る人、わざわざこうしてお礼をくれる人、
色んな生徒さんと関わりながら、教えるという仕事を通して私も成長させてもらっている。
近々また新たに生徒さんを受け持つ。今度はどんな方だろう。
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