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「視野を広く」よりも「立場を変える」と見え方が変わる
先日、社内で優秀だと評判のスタッフが退職していきました。
理由は色々あれどステップアップを目指してのことのようなので、次でもぜひ頑張っていただきたい。
最終日には上司からお花を渡して激励の挨拶。
「〇〇さんは本当に優秀で〜」
一緒に働いている同僚も
「あの優秀な人がいなくなっちゃったからこれからどうしよう」
みんなが口を揃えて優秀、優秀というんですが、
「ごめん、私、この人が優秀だからいなくちゃ困ると思ったことない!」
と、心の中でモヤモヤと叫んでいました。
というのも、この人なかなか癖のお強いお人柄。
人によって態度は違うし、人に連絡するときは相手の状況を確認せずに一方的に捲し立てるし、機嫌の波は大きく人に当たり散らすし。
私の思う「仕事ができる」は周りの人も仕事がしやすくなるように動けること、この人の仕事なら確かだと信頼できることなので、気分にムラがあって意地悪いことする人の仕事を信用はできないのよ。(意地悪として人の仕事を妨害することがあった…)
そういう負の面を察知している人たちは、「これで仕事がしやすくなるね」という安堵している。
もちろん仕事である以上、優しいだけじゃなくて厳しいことも言わなきゃいけない場面はある。
でもさ、厳しいことを言うって、意地悪することじゃないよ??
それがわからない人を「優秀」っていうのは違くない?
それにずっとモヤモヤモヤモヤしてました。
その人、本当に「優秀」ですか?
そんなモヤモヤが続いていたので、夫に「職場で優秀な人ってどんな人だと思う?」と聞いてみました。
夫は少し考えて「優秀にはいろんな考え方があるからね」と言うので、これまでの経緯を話して見ました。
夫はまた少し考えて、「それはどの角度から相手を見ているかの違いだと思うよ」と。
私「それは視野を広くして相手の良いところに目を向けろってこと?」
夫「違う違う。
例えば相手と正面から向き合って立っていて、相手が両手を後ろで組んで何か持っているとする。
自分は360度の視野を持っていても、正面に立っていたら相手の手に持っているものは見えないよね。
相手の背中側を見るためには見えるところまで移動しないと。
正面から見た時は満面の笑顔でニコニコしていたとしても、背中側に回って見たら、ナイフを持っているかもしれない。
逆にしかめっ面でイカつい見た目の人でも、背中には花束を背負ってるかもしれない。
それを知るためには視野を広くするだけじゃ駄目。立場を変えて別の角度からでないと見えてこないものはあるよ」
なるほど。
そう言われて、今までずっと霧のように漂っていたモヤモヤがストンと形になって頭の中がクリアになりました。
「あの人は優秀」と言う取り巻きの人たちは優秀な正面側しか見えていないのかもしれない。
私を含めて「ちょっとなぁ」と思っている人はそのあまり美しくない裏側を見ているのかもしれない。
そして「優秀な側面」と「あまり美しくない側面」両方を知る上司は退職の申し出に対して一切引き止めなかったと言います。
「視野を広く」ではなく「立場を変えて」
自分が立場を変えないと見えてこないものがある。
いろんな立場に立って見ることが経験値であり、人を見る目を養うと言うことなんですね。
夫よ、本当に勉強になります。
最後に
夫「その人を優秀だって持ち上げている人がいるみたいだけど、組織って言うのは1人が辞めたって円滑に回していかないといけないよ。
「優秀な人が辞めちゃった、どうしよう」って言っても始まらない。
「それならこれからどうするべきか」に瞬時に切り替えられる人が本当に優秀な人だと俺は思うよ。
「どうしよう、どうしよう」って言ってる人はもしかしたら裏の面も知ってたけど、「優秀」と担ぎ上げておけば自分に都合が良いから、仕事しやすいようにしっかり利用してたんじゃない?」
本当にそれな!!!!!
他人はいろんな角度から見たほうがいい。
そして自分にもいろんな面がある。
いいところもあれば悪いところもあるのが当然なので、良いところだけを過剰に褒めて持ち上げてくるひとに乗っかると碌なことないんだなっていう心の教訓を得て、この記事を締めます。
この記事のアンサーになった気がする。
この記事を書いたときはモヤモヤを上手いこと言語化出来なくて、感覚で絞り出して記事にしたけど、なんだかコレも腑に落ちた。
このみんなに愛されているように見える人が好きになれないのは、私の立場だとみんなから見えていない面が目についてしまうからなのかもしれない。