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表情を読む能力が低下しているのだとか
西宮市では教育産業が盛んで、小学生を対象とした学習塾、運動や教養を促すための習い事も充実しています。
さらには、小学校入学前の幼児に対する様々な教室まで存在するのですから驚きです。今どきはどこの都市でもそうなのでしょうか。
その3~5歳までを対象とした教育機関に勤めていらっしゃる方から興味深いお話を聞きました。なんでも、コロナ禍以降、他者の表情を読む能力が低下傾向にあるそうです。
判定方法として、まずショートストーリーを読み聞かせます。
その後、登場人物が怒っている、あるいは笑っている画像、要するに喜怒哀楽の異なる画像を提示し、状況に相応しいものを選ばせるという流れですね。
この手の設問に対する正解率が低下しているのだとか。
日本社会において、察しの良い人は何かと重宝されます。周囲から、いわゆる「出来る人」と認知されるわけですね。
その際、表情を読む技術が必要になることを考えれば軽視はできません。
気になるお話は他にもあります。
教室には教育スタッフ全員の写真が掲示されているらしく、それを指し示し「どれが先生かわかる?」と尋ねたところ、子供たちは戸惑ったそうです。
きっと、お気づきになった方もいらっしゃいますよね。
そう、飾ってあるスタッフの写真はすべて「マスクなし」なのです。
そこで、写真の口元を隠し、マスクを着用している場合と同様の条件にしたところ、難なく答えることができたのだとか。
今の幼児からすると、「マスクは着用しているもの」という前提があり、それ以外の情報から他者を認識しているわけです。
考えてみれば、身内以外の人と接触する時は「マスクあり」なのですから、「マスクなし」の他人は、イレギュラーな存在ということになります。
それなら、表情(特に口元でしょうか)から、事情を察する能力が低下するのも頷けるお話ですよね。
教育に差し支えると分かってはいても、立場上スタッフがマスクを外すわけにはいかないでしょう。
とすると、家族をはじめとした身内が、喜怒哀楽を積極的に表現していくことが重要になりそうです。