理解しておきたい睡眠の効力
スマホに限らず、就寝前に目に光刺激が加わると、睡眠の質が低下する事態は免れません。
とはいえ、あからさまに寝付けなくなったり、体調が悪化したりするわけではなく、少しだけ身体の調子、あるいはホルモンバランスが悪くなる、その程度です。
健康面に不安を抱えていない人なら、まったく気にならない可能性さえあります。
あくまでも、徐々に蝕まれていく、ここが鍵ですね。
そうしますと、悲しいかな、目先の欲求を優先してしまうのが「ヒト」なのでしょう。
僕も面倒な事は、基本的に「後回し」です。夏休みの宿題を早期に終わらせた記憶がありません。残念にも程があります。
そうはいっても、睡眠の影響力は本当に大きいのですよ。
少し極端なお話をしましょう。
言葉を話し始めるのが遅かったり、立ち上がるものの、歩行がスムーズにいかなかったり、いわゆる、発達が遅い幼児(3歳前後)の相談を受けることがあります。
詳細は割愛しますが、狙い通りの施術ができると、翌日から睡眠時間が1~2時間増加するのです。
よく眠れるようになった状態で過ごせると、そこからの数週間は本当に著しい成長を披露してくれます。
実は、幼児も成人した大人も、脳細胞の数そのものは変わりません。
幼児は大人と比較して、脳細胞同士の繋がりが少ないため情報の受け渡しをスムーズにできず、その結果として話し方や歩き方が、たどたどしくなってしまいます。
脳細胞の繋がりが、11~12歳くらいまでに猛烈に発達し、話し方や歩き方が洗練されていくわけですね。
幼少期には、いろんな運動を経験させた方が良いというのも同様の理屈です。
「大人になったら、成長期も終わっているから関係ないよね」そう思われました?
実はそうでもないのです。確かに、幼少期ほどの目覚しい発達は期待できませんが、脳細胞は大人になってからも新たなネットワークを構築します。
幼い頃であれば、左利きを右利きに矯正することは、そこまで難しい話ではありません。
一方、大人になってからの矯正は難易度が高くなりますが、決して不可能ではないのです。これこそは脳細胞が新たな繋がりをみせた証左といえます。
それ以外にも、睡眠は記憶の定着に不可欠な存在として有名ですよね。
睡眠中に情報を整理し、保存するべき情報と、消去するべき情報を取捨選択しているのですが、睡眠の質が低いと記憶力の劣化も加速してしまいます。
歳を重ねてからも、新しいことをこなし、物忘れもしない、そういう方は、毎晩しっかり眠れているのでしょうね。
結論と致しまして、いくつになっても「質の良い睡眠を得ることは極めて重要」これにつきます。
本年もお付き合いくださり有難うございました。どうぞ佳いお年をお迎えくださいませ。ぐっすり眠れて心地良い初夢がみれるよう祈っております。