スタートアップアイデアの作り方・テストの仕方 How to get and test startup ideas by Mike Seibel
https://www.youtube.com/watch?v=vDXkpJw16os&t=235s
YコンビネータのCEOで元Justin TV(後にTwitchに名称変更しAmazonへ企業を売却)の共同創業者、Mike Seibel氏による6分くらいの動画です。スタートアッププロダクトをゼロから作り始める際の留意点・アドバイスが非常にコンパクトにまとまっていてわかりやすかったので以下、メモです。
1. 最初に考え出したアイデアは大抵たいしたことない
自分たちの最初のアイデアはとても優れている、と言う勘違いを捨てよ
これは、Mike Seibel氏の自分自身の体験にも基づくアドバイスのようです。JustinTVを立ち上げたとき、オンライン上で番組をリアルタイム配信する、と言うアイデアは非常に画期的だと思い込んでいましたが、振り返ってみるとよく聞くアイデアで、対して画期的でもなんでもなかった、とのこと。
2. まずProblem(解決したい課題)から始めよ
「解決したい課題の発掘から始めよ。ソリューションから入るな」と言うことだと思います。ソリューションアイデアから入ると、大体みな、そのアイデアの優劣を評価したがりますが、解決したい課題が優れているかどうかについてはあまり議論されません。
動画の中では語られていない余談ですが、ソリューションから入った場合、それを当てはめるための課題探索に明け暮れそこで行き詰まる、"Solution in Search of Problem"と言う状況に陥ります。まずProblemから始めることについては常に留意しておきたい点です。
3. 解決したい課題は、あなたにとっても、あなたの身の回りの人にとっても大事なものか
設定したい課題は、世界平和などの類ではなく、自分自身や家族・友人がユーザーになっても課題として感じられるものか、が重要です。動画では語れていないですが、大体の優れた著名スタートアップは、自分自身が不便を感じた体験を元に、その課題解決を元にしてビジネスを始めている印象です(オンライン健康保険のOscar、海外送金のTransferwiseなど)。
解決したい課題が自分自身に関連した内容だと、モチベーション維持にも良いです。なぜならビジネスで困難が生じたとしても、解決したい課題は常に存在し続けているわけであり、またその課題は自分自身のペインポイントでもあるため、モチベーションを維持しやすいからです。
4. なぜあなたがその課題を解決するのに適していると言えるのか
なぜ他の人ではなくあなたが適しているのか、についてですが、ここで求められているのは専門的知識・スキル・長年の経験ではなく、その課題に対するあなたならではのオリジナルなインサイトは何か・他の人が気づいていないがあなただけが気づいているインサイトは何か、と言う点です。知識は経験の多寡が求められているわけではありません。
5. MVPに惚れ込むな
苦心して作り上げたMVP。ですがそれは大抵間違っているため、と言うよりむしろ改良されるために存在するものであるため、固執せず改良を重ねていきましょう。惚れ込むのはプロダクトではなく、解決したい課題です。日次・週次でリリースを繰り返していきましょう。
6. 最初のユーザー選びは慎重に
優れたスタートアップは、誰にプロダクトを届けるべきか、誰が本当のユーザーなのか、を慎重に見極めた上で最初のユーザー群にコンタクトしています。ユーザーにコンタクトする前に、自分たちの目の前にいるユーザーが、まさしく自分たちのプロダクトを必要としている人たちなのか、見極めてから動きましょう。