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Xで話題の「しごできジャイアン」の数々の投稿からわかる、「仕事ができる人」「痛い人」について

2024年6月にXに彗星の如く出現し、あっという間に約34万人のフォロワーを獲得した「しごできジャイアン」。

アニメだといじめっ子だが映画だと急に優しくなるジャイアンのうち、映画版であろうジャイアンが仕事に対するマインドセットや進め方などを説く投稿が続く。

基本的にこのしごできジャイアンが説いているのは仕事における「ソフトスキル」のみであり、「ハードスキル」は殆ど皆無である。それは換言すれば、「しごでき(仕事のできる)人=ソフトスキルの高い人」と言っているにほぼ等しいだろう。

一方、日々の仕事を振り返ってみれば、仕事ができない人(いわゆる「痛い人」)、と言われるのは大抵ハードスキルはあるがソフトスキルのない人である。

例えば英語を例に挙げる。英語が出来てコミュニケーション能力の無い人はよく「あの人英語だけはできるんだけどね。。。」と陰口の対象になりがちである。

一方で、英語が出来なくてもコミュニケーション能力のある人は痛い人は外資系企業勤務か又は英語力必須の部署でもない限り、「あの人コミュニケーション能力高いけど英語できないんだよね」と陰口を叩かれることは少ない。

むしろ、コミュニケーション力が高いというのは仕事において大変貴重な能力だけであり、その能力を突き詰めるだけで役員まで出世する人もいる。

これは、大学まで数学・英語・生物・物理等、ハードスキルの積み上げを行ってきた者からすれば違和感でしかないが、よほど高度な専門性が必要とされる職種でもない限り、社会人で求められるのは高度な専門知識よりコミュニケーション能力がほぼ全てなのである。

それは最近話題のしごできジャイアンの投稿だけでなく、元戦略コンサル出身者の方達が説く仕事の進め方の投稿をみればよくわかる(以下ご参照)。そこで述べられているのは仕事の段取り、上司への報告の仕方、顧客への期待値コントロールといった、ソフトスキルが大半なのである。

大学にて計量経済学、マクロ経済学、言語学、インド哲学、はたまた純粋物理、ジャンルは違えど硬度なを学び、その知見を企業に出てから社会に還元したいと思う志の高い学生たちに一言申し上げたい。

世の中、高度な専門知識(ハードスキル)より、人と人とのコミュニケーション(ソフトスキル)を持っているほうがより高く評価されるのだ。

おそらくこの10月は来年から社会人になる方々が企業の内定式に出たと思うので、年寄りの小言として聞いていただければ幸いである。

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