小学生のタブレット学習って実際のところどうなの?
いやはや、時代ですね・・・。
小学校でも、いよいよタブレット学習が導入されてきましたよ。
教室ではすでに大型タッチディスプレイも使われて、ICT化も進んでいるなという印象。
しかし、子ども達の話を聞いていると、機械ばかり立派になっている割に、中身は伴っていないんじゃないかな・・って、気がしてなりません。
私立学校の事情はわかりませんが、公立校のICT教育では、使い方やソフトウェアの開発が大きなポイントになってきそうですね。
それに対して、民間企業でのタブレット教材は、ソフトウェアが日進月歩で目ざましい進化です。
今回は、タブレット教材を使った結果、我が家的にどうかという、リアルな感想で、メリット、デメリット、両方を3つずつお話をしたいと思います。
メリット①保護者の負担軽減
アナログ環境で、家庭学習の面倒を見るのは、とにかく面倒ですよね。
「手間暇かけてこその愛情」というご意見もあるかもしれません。
僕の個人的な意見ですが、根性論で「苦労するほうが良し」というのは、あらゆる新しいテクノロジーに対して、メリットのある態度とは言えないと思うのです。
子どもの家庭学習の教材を選んであげるところから、丸付けや、わからないところ教える、進捗を確認する等、色々対応しなければいけないことがあります。
まず第一に、100%子どもの期待に応えられているか?と考えたときに、現実的にはそれは難しいです。僕ら大人には仕事も生活も後回しに出来ない問題です。その合間を縫っての対応ですからできないのは当然。それをサポートしてくれるのだから、理想的な環境に近づきます。
いくらタブレット学習とは言っても、全てを全自動でやってくれるわけではありません。何もかも対応しなくてはいけなくてイライラするよりも、実務的なほとんどが教材のサポートにたよってしまい、それこそ保護者にしか与えることができない「愛情」の部分で、応えていく余裕が生まれると思います。
メリット②フィードバックがすぐに届く
「ねー、お母さん。ちょっとこれ見て欲しいんだけど・・」
「今、忙しいから後にしてくれる?」
はい。
残念ながら、この日の家庭学習に対するモチベーションを回復することはほぼ不可能です。
本当によくあることですが、大人には大人の事情があって、いつでも見てあげられるわけではありません。
僕は、せめてもの対応として、「後にして」ではなくて、「わかった、今見るから、ちょっとだけ待って」にしています。
それでも、やはり「今」すぐのフィードバックには敵わないですよ。
僕が子どもの頃に、「赤ペン先生」が流行りましたが、郵送で帰ってくるのを待つなんて、当時は時代の流れもゆっくりでしたね。
タブレット学習なら、応えた瞬間に採点、わからなくなった瞬間にアドバイス。子ども達が普段やっているゲームなんかもこういうペースです。この辺の時代に合ったテンポ感というのは、大事だと思います。
メリット③管理がラク
子どもに解答集を持たせるべきか?ということを以前記事にしたことがあります。興味ある方は、ご覧ください。
現在は、低学年は解答を上手に使いこなせないし、中学年はズルをするしということで、預かっています。5,6年生は、徐々に自己採点して自分なりに納得する練習を進めています。
ただし、その進捗を管理してあげることは思いのほか大変です。
うちの子達は、基本的に悪い意味でずる賢いので、いつもしてやられます。
たとえば、1冊の問題集を預けても、とりあえず楽そうなところから、ページを飛ばしてやってしまいます。そして、自己採点もしないで放置。
でも、それなりに家庭学習時間が確保出来ていれば、頑張っていること自体は否定できないけど、実はあまり身になっていないと感じることも多いです。
放置すると、苦手なところはますます苦手に、得意なところだけそこそこでやってるフリ・・という傾向が強くなってしまいました。
その辺の管理が、タブレット学習では予習、復習、苦手克服をバランスよく進めてくれるし、偏った単元だけでは先に進めないようになっているので、ゲームのような感覚で、苦手単元もクリアを目指しています。
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もちろん、よいことばかりではありません。
平等にデメリットも上げてみましょう。
デメリット①目の負担
これは、少なからずあると思いますよ。
「スクリーンタイム」なんてことも言われていますが、毎日5時間もタブレットで勉強していたら、そりゃ良くないでしょう。
色使いや画面演出という意味では、YouTubeや過激なゲームよりはましという気はしますが、目への影響はあると思います。
タブレット教材の良さかもしれませんが、ゴロゴロしながらでも勉強出来てしまうんですよ。ベッドやソファでやるのも始めは黙認していましたが、最近は、たとえタブレット学習でも机でやるように言ってます。
人は、場所によって脳が切り替わるとも言われてますので、やはり、リラックスする場所と勉強する場所を分けた方がいいです。ベッドやソファーでは、どうしても姿勢も悪く、集中力も落ちますし、画面との距離も近くなりがちです。
あとは、トータルのスクリーンタイムを増やすのではなくて、ゲームをやってる時間を、タブレット学習に置き換えられるような工夫があれば、一石二鳥ですよね。
デメリット②記述式の訓練ができない
これは、今後進化する可能性がありますが、人間が裏でリアルタイム対応しているわけでないので、現段階のタブレット学習では全て、「選ぶ」という答え方になります。
それは、必ずしも、①~④の中から正解を見つけるような「選択問題」という意味ではなく、たとえば算数の答えが「36.5」だったとしたら、「□□□」に1文字ずつ選んで、さらに、小数点の位置はどれか選ぶということもあります。
こうなっては、偶然の正解はできないでしょうし、思考としては記述式に近いのですが、「式の書き方」とか「単位を忘れる」なんていう、ありがちなミスの訓練にはなりません。
また、文系科目の開発が難しいというのもこのあたりにあるでしょう。
(東進オンラインでは、小学校の国語教材もはじまりました)
このあたりは、やはり、まだまだ鉛筆とノートを使った学習は捨てきれないところですね。タッチペンと鉛筆は、それぞれの良さを活かして併用するのが良いと思います。
デメリット③難易度が低め
タブレット学習では、どの教材もゲーミフィケーションが巧みです。
つまり、単純にやっていて面白い。ついついやってしまう。
もちろんそれで勉強出来ているのですから、良いことです。
調子よく進んでいると、気づかないうちに学校よりも先取りしてしまうことでしょう。それも凄いことです。
そのため、全体的に気持ちよくサクサク解けるというレベルの問題が多いです。学習習慣を身につけるとか、公立校レベルで、取り残されないという事に主眼を置けば非常に優秀です。
ところが、トップクラスからさらに深めたい、有名私立を受験したいというレベルになると、既存のタブレット教材だけで終わらせるには物足りなさを感じると思います。
うちの場合は、受験を目指しているわけではありませんが、その学年の知識+発想力や応用力が必要な問題に頭を捻ってみるとか、納得した感動ということにも、大きな意味があると思いますので、基礎的な学習と先取りはタブレットで、応用は市販の問題集と並行して使っています。
まとめ
タブレット学習の、メリット、デメリットいかがでしたか?
メリットとしては、負担軽減、フィードバックが早い、管理がラクということを上げました。まさに、文明の利器ですね。これを有効に利用しない手はありません。
しかし、デメリットとして、目の負担、記述式の訓練ができない、難易度が低めということも上げました。タブレットとはいえ、正しい姿勢で学習に臨むこと大事ですね。100%タブレット教材で終わりということではなく、子どもに合った紙の問題集なども併用することは、まだまだ必要なことと感じています。
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いきなり申し込むのは抵抗があって事前にもっとよく調べたいという方は、教材の使用感やわかりずらい料金体系のことも書いたこちらの記事が人気ですので、ご覧ください。