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小学校の宿題って、みんなの地域ではどう?

うちの子が通う小学校では、特別な行事が無い限り、基本的に毎日宿題が課されている。これが良いか悪いかって話だけど、みんなはどう思ってるのかな。

どんな宿題か

出されている内容と量についてだけど、基本的には極々軽いもの。

科目でいうと、ほとんどの日が算数と国語で、今やってる単元の教科書レベルの基礎的な問題、漢字という日が多い。

あと、低学年は教科書の指定箇所を毎日音読するというのがある。一応、保護者がチェックして一言書いたり、10点満点で点数を付けたりという台紙が用意されていたりするけど、実際に読んだかどうかの証拠は残らない。うちでは、別に強制しているわけではないが、3人ともかなり真面目に音読している。

時間にすると、子どもが1人でやっても5~10分程度でできるもの。

今回は、この宿題のメリット・デメリットを考えてみよう。

メリット

年度末が近くなった時期に出された学校からのお便りでは、宿題による反復練習が項をなして、全体的に学力向上があるということだった。

ひたすら反復練習というイメージが強い内容だが、これはこれで役に立っているのかもしれない。

「ほぼ全員が毎日提出している」とのことだったが、この「ほぼ全員」は、担任の先生によっても厳しさが異なる。やっぱり全然出せない子もいるようで、その辺は生活環境も影響してくるのかな・・とか。

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机に向かうことが習慣化するということは考えられる。
学校から帰ってきたら、まず宿題やらきゃ・・というのは、なかなか素晴らしい習慣である。(現実には、難しい)

うちの場合に限っていえば、長男は帰宅と同時に宿題を秒殺で終わらせる。次男はのらりくらりと後回しにして寝る時間までやろうとしない。娘は、気分が乗った時間に勝手にやる。

同じ家に住んでいる兄弟でもこれだけ違う。宿題は、問題の質を問うてないだけに、どう取り組むかで、かなり効果が違うように思う。

あと、副作用的なことだけど、親から見て、子どもの現状が確認しやすいというのもある。宿題に難問が出されることはなく、今の単元で最低限できて欲しいというくらいの練習問題なので、サラサラ解けるならまあ問題無い範囲だろうし、これに躓いているようなら、早急に対策が必要になる。

学校での授業は見守れないわけだから、どこかの単元で急に理解が追いつかなくなっているときなど、発見が早いというのは、良質な対策もしやすい。

家庭学習に対しての保護者の関わり方というのがあるが、親だって人間だしみんながしっかり見てあげられるわけではない。でも、宿題という形で少しでも強制力を持たせると、親の方も一応やったかどうかくらいは気にするようになる。子どもの学習にはノータッチというのに比べると、この差は大きい。

我らが北海道の小学生は、度々実施される全国学力テストでも最低レベルのランキングとなっているが、ここ江別市(それと隣の岩見沢市)に限っていえば学力(特に算数)は全国平均並ということが多く、なかなか健闘している。これも宿題のおかげかもしれない。

デメリット

1日の勉強量としては、3,4年生になってくると宿題だけでは物足りない。家庭学習時間の目安として学年×10分、そして最近はプラス10分とも言われる。つまり、5年生で60分という計算になる。せいぜい10分程度で終わる宿題では、やはり物足りない。

そう考えるのも個人的には疑問で、大人は働き方改革とか言ってるくせに、子どもにはまだ長時間勉強を勧めるのかって話。

学校の授業数も増えて、宿題も増えて、習い事も増えて、実は現代の子ども達は、異常なまでに学びの効率が悪い。

ある先生が、一時期だけ宿題の内容を1人ずつ個別に変えたという話を聞いた。結果的には絶大な効果があったらしい。しかし、想像の通り、そんな無茶が続かないのは先生の方だろう。したがって、一般的な宿題は、個人の学力レベルに関係なく、クラスなり学年なりで統一の内容となる。

だから、出題レベルとしては、学力の上中下と分けるとすれば、下~中レベルの問題を出さざるを得ない。宿題が多ければ、集団の学力底上げになり、平均点は上がるかもしれないが、自分にドンピシャのレベルで実践できるという子はごく一部。多くの子は、各自家庭学習をやった方が効率的とは言える。

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出題レベルについては、仕方ないということもある。それに、100%家庭学習にしては強制力が無いからやらない子が増える。自分に合わない宿題が2時間もかかるなら問題だけど、10分程度で終わるものなのだから、残りの時間を自分に合った勉強に充てることにすれば、あまり差し支えはないだろう。

そのあたりを解決する方法として、各自自由な内容で家庭学習をして提出という日がある。自分にあったレベルでしっかりやってくる子もいれば、定型の宿題よりも楽な日と位置づけている子もいるようだ。

「自分に合った」というのは難しいセッティングで、嫌にならない程度、少し苦労して達成できるレベルがいい。小学校低学年でそのセッティングを自分でやらせるのは無理があるとおもうし、親が見てやるのも結構な手間だ。

結果的に自由な日を増やすことは、より学力格差を生む。格差が必ずしも悪いとも言えない。
できる子をより伸ばすことは、底上げして平均点が上がるのとどちらが良いかはわからない。一長一短である。少なくてもアメリカは格差は自己責任、日本は平均底上げスタイルというのが風土に合っているように思う。

宿題の賛否

うちに限っていえば、正直言って学校の宿題は要らないと思っている。学校の先生と違って、教室の10分の1である3人の子ども達だけなら、それぞれ合わせた家庭学習内容を一緒に考えてあげられる。それに、義務的にこなすのではなく、個性が反応するポイントの違いも考慮してあげることができる。

ただ、社会全体のことを考えたらどうかな。共働きで放課後の時間を1人(または子どもだけ)で過ごしている子も多い。100%学校任せでは限界があるが、家庭での対応をあてにしすぎると、世代が変わる頃には大きな社会格差になっていることは想像に難くない。

総合的に考えると、現状は子ども達にはベストなのかもしれない。ただ、宿題を課したからには、先生も毎日全員分に目を通す必要があり、その苦労は大変なものだと思う。

先生たちの働き方という目線に立つと、家庭学習に一定のガイドラインを提示してもう少し家庭に任せる方法をとってもいいんじゃないかな。

たとえば、宿題に出しているようなプリントと回答をPDF化して学校のサイトにログインすれば、いつでもダウンロード出来るようにしておくとかどう?

授業の進捗に合わせて、どのあたりをやるのが良いかスケジュールを出しておけば、あとは、各家庭に任せられる。

家にプリンターなくても、保護者のスマホに表示した問題を見ながら、チラシの裏に答えを書いても良い。メールによる連絡網が登録率100%ということなので、最低でもそれくらいのインフラは整っているはずである。

学校と家庭の連携ということなら、今日は何番のプリントをやったというくらいの報告があってもいい。特定の単元に躓いている子がいたら、「オススメ課題」の番号を教えてあげたらいい。その辺はweb上で管理システムを作ったら効率的だけど、アナログでスタンプカードを作ったり、先生から生の声かけがあったほうが、子ども達の励みになるかもね。

それでも、毎日プリントを配って30数枚の採点とコメントをして返すよりはるかに効率的。

やみくもに児童にタブレット端末を持たせたりする前に、もっと低コストでメリットの大きいIT利用がいろいろ考えられると思っている。


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