194:反出生主義はエゴらしい
・先日会社の先輩と帰りのタイミングが重なり同じ電車で帰宅していた際、子どもがどう、という話になった。
・その先輩は自分と年は10以上離れていて、確かぼちぼち小学校高学年になるお子さんを持っている。
・彼は人間味があり、社内でも多くの人から愛され、おそらくプライベートも充実しているであろう、デキた人間である。
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・芸人だとかのラジオを聴くのが趣味だという彼は、なんでも最近有名な芸人に子どもが産まれたらしく(本当に有名な人だった気がするが、自分が芸能に疎すぎて忘れてしまった。)、その出来事に関して芸人自身が語っているラジオがすごく良かったと言っていた。
・それは「子どもが生まれた時、周りの人達一同が手放しに喜んでいて、生まれてくる意味ってこの瞬間を作るためだと思った」的な内容だった気がする。
・先輩はこれを聞いて、まさにこの通りだと感銘を受けたらしい。
・自分は反出生主義であるので、はぁ、という感想しか抱かなかった。
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・自分はどうしたって社会人であるので、先輩からのその雑談にはとりあえず同調しておいた。
・同調した上で、会話を続けるため、あくまでマイルドに自分は今は子どもを持つことは考えられない、という主張をした。(本当は今はなんてレベルでなく一生持つつもりはない。)
・子どもを産んでしまったら、自分は子どものために尽くさねばならない。自分の人生の主役を子どもにバトンタッチしなくてはならない。
・自分はまだ、主役でいたい。だから、子どもはいらない。
・そういった話をした。
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・自分は反出生主義だが、それは片親家庭で満たされない人生を送らされてきたが故に、親というものは子どものために全リソースを注がなければならないものであるという思想が根底にある。
・なんとなくで子どもを作っている人を見るとぶん殴りたくなる。子どもを作るのであれば、家庭を持つのであれば、そこには絶対愚痴を叩くな。離婚など以ての外だ。
・お前のエゴで子どもができているのだから、子どもが育ちきるまではそれ以外のことに関して全ての心を殺して面倒を見なければなるまい。
・自分はそれができるような人間ではないから、子どもを持ちたくない。
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・ここまで深くは話していないが、まぁとにかく自分は自分でいたいから子どもは持ちたくないといった話をした。
・すると彼には「良いんじゃない、そういうエゴを持つのも。」と窘められた。
・は?エゴ?
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・自分は子どもというのは親のエゴで作られるものだと思っていた。
・だが、視点を変えると、子どもを作らないことをエゴだと捉える人もいるらしい。
・「自分」という存在を親なり親戚なり、要は「社会」によって育てて貰ったのだから、その恩返しとして「子ども」を作らなければならないらしい。
・それをせず、自分だけの人生を歩もうとするのは「社会」に対するエゴに値するそうだ。
・自分は、親に対して「生んでくれなど一言も言ってない」と思う機会が昔は多かったけどな。
・「子どもに対するエゴ」は、社会に迎合している人は考えにくいのだろうか。
・(笑)
・一生、お国さまのために生きてろよ。自分の生き方がエゴだと言うなら、あなたはあなたのそのエゴじゃない立派な生き方(笑)に対して、絶対に愚痴なんか吐くなよ。
・「子どもがいるからうんたらかんたら」みたいな言葉、1mmも吐くなよ。
・絶対子どもに不自由させるなよ。
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・自分は自分の人生を歩く。
・自分に枷は付けない。
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