GPTsで遊んでいたら、社長を作り出してしまった
GPTsを使ってみたい
GPTsとは
こんちわ。マッドサイエンティストです。
今回は最新のテクノロジーで社長のクローンを作りました。
この培養液に社長の核となる
…とかそう言う話ではござーせん。
ChatGPTに、オリジナルのAIチャットを自分で作れる「GPTs」という機能が追加されていることはご存じでしょうか。
ノーコードで簡単にオリジナルのChatGPTをカスタマイズできるという機能です。
知識は無いけど、クリエイティブな人間ぶりたい私は興味津々です。
以前から会社の内部で使えるChatGPTがあったら良いなと思っていたので
早速遊ぶのです!
「就業規則」回答ボット
例えば、就業規則って面倒くさいと思われたこと無いでしょうか?
利用する頻度はそこまで多くないわけなので、内容あんまり覚えていない。だからいざ必要な時に、なかなかの量の書類から関連項目を見つけなければなりません。そもそも就業規則どこにあるん?みたいな事もありますよね!(私だけか?)
それでもわからなければ、最終手段、人に聞くしかないわけです。
でも、その人が忙しそうだったらとても申し訳ない気分になります。
だったらAIが答えてくれたらいいやん!ってことです。
素早く回答且つ、気を遣わずに就業規則の内容を確認できたら素敵です。
…で実際に作ってみたのがこちら。
試しに「特別休暇の種類とその日数を教えて」と質問してみましょう。
すごくないですか?
会社が買ってくれないかな…
私みたいなプログラミング戦闘力がたったの5の人間でも10分ぐらいで作れるんですから。ほんとOpenAIさんパネェっす!
社長のデジタルツインを作りたい
もう一人社長がいたら…
他にも何かできないかなぁと考えていたところ
これだ!思いついたのが、社長の生成です。(いや、なんでやねん。)
決して悪ノリだけで作ったわけでは無いのです。
社長は「自分の考えを社員に周知させたい」と話をしていたと言う事を、誰かに聞いたことがあるような気がしなくもありませんでした。
確かに従業員の誰もが、いつでも社長と会って話す機会を持てるわけではありません。
伝えるタイミングは「全体会議」だったり、「社内報」のようなものに限られ、頻度としては決して多いとは言えませんよね。
そこで!いつでもどこでも質問に回答できる社長の分身
『社長デジタルツイン』がいたら、もっとフランクに社長の考えをみんなが聞く事ができます。
もし一般公開できれば、どんな会社か興味を持ったすべての人が、社長の人柄や考えを知るための助けになるかもしれません。
我ながらナイスなアイデアです。給料上げてください!
社長の作り方
では早速「社長」を作っていきたいと思います。
恐らく人生で二度とつかわないであろうセリフですな。
まずはGPT Plusのユーザーになる必要があります。
無いとMy GPTsは作れませんので、無課金ユーザーは速やかに去ってください。
Plusユーザーは左側にある[Explore GPTs]をクリック
右上にある[+Create]をクリックして作成準備OK
そして[Create]で作るか、[Configure]で作るかの2つの方法があります。
[Create]の方を使うとGPTさんと会話形式で制作していくことができます。非エンジニアにとって非常に助かるところですね。
「こういうのを作りたい」という思いの丈をにぶつければOKだなんて、楽ですね。
一方[Configure]では、その会話の内容でできたGPTの概要?が表示されています。
ここも編集することができますので、慣れてきたらこちらを直接いじる方が早いかもしれません。
プログラミング戦闘力がたったの5の私は、最初に[Create]で枠組みを作って、細かい指示を[Configure]でと言った感じが良かったです。
あと[Knowledge]の[Upload files]
ここに必要なデータをぶちこむだけで、その内容をしっかり把握して回答してくれるのです。
ちなみに「就業規則回答ボット」はここにうちの就業規則のPDFデータをアップロードしただけ。
Createに要望を打ち込む
まずはCreateで打ち込んでいきます。
「これは、まるでうちの社長のように答えてくれるBotです。」
すると、まずはこのGPT用にアイコンを作るため、GPTさんがイメージを聞いてくれます。
私としては、社長の自画像っぽいアイコンがいいので
え~っと…
「体格が大きくて、坊主頭で、スーツを着ていてる社長のイメージ」っと
こんな感じに出来上がりました。
私としては会心の出来だったのですが
本人に見せた所「こんなに太ってへんし、ハゲてないやろ」と軽くご立腹でした。
すみません社長… 正直こんなもんです。
あとはこのBotの特徴をどんどん打ち込んでいきます。
・しゃべり方は大阪弁
・一人称は「僕」
・カジュアルな受け答え
・課題解決に関する質問は「7つの習慣」の内容から引用
※社長の半分は「7つの習慣」で出来ています(バファリンみたいに言うな)
・基本的には、添付したtextの質問一覧から回答
だいたいこんな感じです。
Upload filesにアップロード
この最後の
"基本的に添付したtextの質問一覧から回答"
ですが、こんな感じでメモ帳に質問と回答を記入しただけ。
ちなみにこの資料は、社長にアンケートを取ったわけでもなんでもありません。私の独断と偏見で作った質問と回答の一覧表となります。
怒られるとしたら、確実にこの回答についてですね。
このテキストを[Upload files]でアップロードすれば…
ついに完成!社長デジタルツイン!
ついにPresident's digital twin「SHINOBU」の完成です!
(※しのぶは社長のファーストネーム)
では早速質問をしてみましょう。わくわく
「あなたにとって大事な事は何ですか?」
「主体的」「成長」「感謝」
社長が一番大事にしてることなので、ちゃんと回答しています。素晴らしい!
追加で質問してみます。
「あなたが主体的に行動していることは何ですか?」
いや主体的な行動わい!と社長デジタルツインにツッコミを入れておりますけれども。
良く考えたら、自分の作った質問表から引用しているだけで、社長は一言もそんな事言っているわけではありません。危ない危ない。
しかし質問の種類は、すべて網羅していません。
例えば「怒りやすいのですが、どうしたらいいでしょうか?」という質問は質問表には無いのですが、どう回答してくれるでしょう。
「課題解決系」の質問には、7つの習慣からしっかり引用できてます。
これはもとからあるGPTのデータかもしれませんし、ウェブブラウジング機能に☑入れているので、そこからかもしれませんね。
ちょっとまあ本人より説明臭いけどなぁ。
あとこんなに正確無比な回答できるなんて、うちの社長じゃないやい!
ではこんなのはどうでしょうか。
「フェルマーの最終定理とはなんですか?」
本物の社長では答えられない質問だとは思います。
このあたりはGPTのデータから引っ張ってきてるようですね。
こんな事本物が答えられるわけないですからね。
「知らんがな!」で一蹴されそうです。
社長がわからなそうなことは、「わからない」としっかり回答するために、もっと調整が必要そうです。
まとめ
もっと試したかった
今回こんな感じで、社長デジタルツインをつくりましたが。GPTsの機能の表面を少しかじったにすぎません。できることはまだまだありそう。
例えば、API連携。
社長デジタルツインの運用には
メモ帳の質問表に
①質問を追記
②本人に回答を追記
③その都度アップロード
していけばいいわけなのですが、毎回アップロードするのは不便。
なのでGoogleスプレッドシートに更新していけば楽だなと思い、実は、Googleスプレッドシートと連携するためにGAS(Google App Script)でスクリプトを組むことに挑戦してみました。
しかしこれは断念。これが非エンジニアの限界なのか!とむせび泣きました。どうせ戦闘力5だし。
ネットで調べ、実現できそうなコードを見つけ、コピペしたのですが、何度やってもデータを読みこむことができませんでした。
一体どこでエラーになっているのか、どのように改善すればいいのか。そもそもこのコードはどんな原理で実現させようとしているのか。
そこを理解しなければ、本当に作りたいものにたどり着くのは難しいのだと実感しましたね。
これからのシステム開発
今までフルスクラッチでチャットボットを作ろうとすれば、膨大な時間がかかりましたが、GPTsでものの数分で非エンジニアでも作ることができます。
ただもっと利便性を高めるために、ちょっとカスタマイズしたいと思っても数時間かかっても実装できないという現実。
ですから使いどころのバランスが大事だと思いました。
AIの進化とシステムの内製化が進んでいる今
どの企業でも社内で簡単なプロトタイプを作るのは容易になるでしょう。
ただ一方で細かい部分のカスタマイズに関しては、専門性の高いシステム会社に求めていくようになるのではないでしょうか。
システム会社も専門性の高くないと生き残れなくなるという危機感も同時に感じました。
最後は真面目な考察。
ちなみに、社長デジタルツインのURLを教えれば、みんな使えると思ったのですが、GPT Plusに契約している人たちだけでした。無課金ユーザーは速やかに解散。
まぁでも月額20$なんで、もしうちの社長と会話したい人がいたら、是非契約してみてください。「社長デジタルツイン」のURLお教えします!