【25歳までに読むべき本】なぜ「つい買ってしまう」のか? 人を動かす隠れた心理の見つけ方
おすすめ読者
・ヒット商品を生まなければならないが、どうしたら良いかわからない
・ヒット商品が売れる理由を自分で分析・言語化できるようになりたい
・「インサイト」って、、、つまり何?
誰か書いているか?
松本 健太郎
データサイエンスの重要性を痛感し、多摩大学大学院で"学び直し"。
現職では、データサイエンスに基づき、ユーザーの心を捉えたアイデアを引き出す「インサイト」の開発支援に携わる。政治、経済、文化など、さまざまなデータをデジタル化し、分析・予測を得意とする。
何を書いているか?
充たされた時代で、消費者も自分の欲しいものがわからない。
そのためヒアリングしても本当に欲しいもののアイデアは出てこない。
そんな時代でも
「消費者が欲しいと思う商品を生み出せる」ナレッジ・プロセスについて
複数の具体例を交えて説明してくれる。
要点
■インサイトとは?
商品企画の際によく言われるのが「消費者ニーズを捉えろ」という言葉だが、今の充された時代では実は消費者は自分のニーズを言語化できない。
そこで重要なのが「インサイト(=人を動かす隠れた心理)」。
定義は、
今までに見たことはないが、言われてみれば「欲しい!」となる商品のコア
■そのインサイトを見つけるためのプロセス
新奇事象
↓
オポチュニティ
↓
価値事象
↓
インサイト
↓
バリューポジション
↓
アイデア
※以下で実際にその流れを説明
(例は「ビスケット」の新商品を考えるケースです)
■新奇事象
たった一人しか実施していないような行動
例)
・年に1回自堕落になり「こうなっちゃダメだ」と活を入れる
・庭の木を剪定しながら「私は負けない」と活を入れる
■オポチュニティ
新奇事象の後ろにある潜在的な問題・欲望
消費者が潜在的に感じている価値や、ブランドやサービスでこれまで提供してこなかった価値の仮説
例)くたびれた自分にエネルギーを注入する
■価値事象
オポチュニティを充す行動
例)昼からいきなりステーキ450gを食べる!
→背景:仕事が増え、肉体的・精神的疲労を感じている
→シーン:いきなりステーキに行く
→源泉:噛みごたえを堪能する
→情緒:食欲だけでなく、エネルギーの回復を感じられる
■インサイト
当該ブランド(今のビスケット)への不満
=いきなりステーキが満たしていて、ビスケットが満たせていないこと
例)確かな食感がなく、自分のエネルギーの回復を感じない
■バリューポジション
消費者のインサイトを充すための提案
例)確からしい食感が口の中でしばらく続き、噛むたびに回復していくビスケット
◼️アイデア
バリューポジションを具体的な施策に落とし込んだもの
例)
・硬いナッツが入っていて、食感が楽しめるビスケット
・食感訴求でASMR咀嚼音のプロモーション
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「インサイト」という言葉は少し前からよく聞くようになりましたが、その言葉の定義を言語化できる人はあまり多くないと思います(「マーケティング」「ブランディング」と同じくらい)。
この本を読めば、その辺りが整理され、これまで見逃していたアイデアのヒントに敏感になれます。「インサイト」「新奇事象」に反応できる頭を作るために、定期的に読むことを推奨します!