見出し画像

顔問題 vol.2「その後」

前回この記事を書いて、その3日後

結局、私は医者に行った。

症状が進んで厳しくなって、気になっていた新しい医院に行ってみることにした。皮膚科だけでなくアレルギー科や内科なども併設していて、総合的に診てもらえそうという期待もあった。

先生も若く、理路整然と説明も分かりやすい。「今どきの医院ってこうなんだ〜」の発見もあり、行って良かったと思う。飲み薬・塗り薬を併用することで、辛い炎症の症状も引いてくれた。

ただ、数日薬を続けると、他の体の部分に細かい発疹が出て来てしまった。

次の受診でその旨告げると、それもまた薬を処方されて。

でも、薬塗ることで、逆に炎症する感じになる時もあり。

薬をやめた方がいいのか、続けた方がいいのか。

ぐるぐるして疲れてしまった。


次に先生に、何て説明すればいいの?


と、そこで、思い出した。

昔々、もう15年くらい前のこと。当時会社員だった私、ある日気づいたらあごというか喉というか、一面にびっしりと吹き出物が出たことがあった。正面から見てもわからないけど、上を向くと水玉模様のよう。

気持ち悪い!!

びっくりして、近所の皮膚科に行った。

「何が原因でしょうか」

と先生に聞いたら、怒るような口調で

「私がわかるわけないでしょう?あなたの生活全部見てる訳じゃないんだから!」

と言われ、心底驚いた。

ええーーーーっ!?なんだこの医者!?

診察後に薬をもらい、しばらく使って、よくなったりまた出たりしていたような気がする。そして、薬を長く使い続けることに抵抗があって、次の診察でそれを伝えたところ

「ちゃんと薬塗らなきゃ治る訳ないでしょう!」

と、怒鳴り声。この医者にはもう絶対行くまい、と強く心に決めた。


そう、過去にそんなことが、あったんだった。

だから、医者に対する嫌悪感や苦手意識が、あったんだ。


そんな、自分のトラウマに気づきつつ。

更には「男性全般に対する恐怖心」がまだあることにも、気がついてしまった。


男の人に話すこと自体が、苦手。


それが私の通院を、ダブルで憂鬱にしていた。


深い部分のどこかに

「男性に何か言ったら、攻撃されるのではないか」

という恐れがある。

これはもう、幼少期によく喧嘩してた両親の影響だったり、私が小さい頃の父はなぜか不機嫌なことが多く、何か話すと無視されたり怒鳴り口調で返されたことがあって、それがずっと嫌な記憶として心に残っていた。

最近、児童虐待の話題をラジオか何かで聞いた際「心理的虐待」という言葉を耳にした。直接手を出さなくても、子どもの目の前で配偶者に暴力を振るったり怒鳴ったりすることも虐待。

悲しい。
辛い。
怖い。

そして、私個人の体験ということだけでなく、ある年齢以上の男性にはまだ「男尊女卑」のような考えが根付いている部分があるように感じている。女性に対する扱いの雑さ、みたいなもの(もちろん個人差はあるけれど)。

そんなことにもずっと怖れて、傷ついてきたんだと、思う。


でも今。

私がいる場所は、もうそういう場所じゃないから。


過去にあったこと、悲しかったこと、傷ついたこと、怖かったこと。


それは確かに体験したけど、

いつまでもそこにいる必要はない。


重ねてきた経験は、糧にするというより「捨てにいく段階」に入ってると強く感じる。


残すか、捨てるかなら


捨てるよ。


ぽい。

ぽい。


まだきっと、捨てていいものいっぱいあるだろうな。

今年ももう終わるけど、手放すものどんどん手放していこう。


捨てていこう、大胆に。



明日から、師走だよ。



いいなと思ったら応援しよう!