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vol.11 チーム紹介特集「長崎市新たなブランド魚を目指して」
ナガチャレプラスについて
ナガチャレプラスとは、長崎市内の地場企業・県内外の事業者・U/Iターン・学生などあらゆる人がオンライン上の「バーチャル長崎」に集まり、オープンイノベーションを取り入れることで新規事業の創出を目指すプログラムです。
ナガチャレプラスから生まれたプロジェクトをご紹介します。
プロジェクト概要
長崎市のブランド魚として「ゆうこう真鯛」「ゆうこうシマアジ」をご存じの方も多いだろう。
長崎県橘湾地区で養殖業を営む昌陽水産が、長崎市伝統の香酸柑橘である「ゆうこう」の絞りかすを飼料に1~3%混ぜることで、魚の臭みが少なくまろやかな味を楽しむことができ、絞りかすを活用することで食品ロスの減少にも貢献する取り組みにより実現したブランド魚です。
しかし、橘湾では2023年から2年連続で赤潮が発生し、養殖魚の大量へい死による被害総額が約11億円に上るなど深刻な影響を受けています。
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このような状況を受け、赤潮発生リスクの低い冬から春期に養殖可能な新規魚種の導入を検討していた地場企業である昌陽水産と、高温耐性サーモンの開発に取り組む宮崎大学発ベンチャーの株式会社Smoltのマッチングが、ナガチャレプラスを通じて実現しました。
Smoltの高温耐性サーモンについて
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2019年の創業以来、サーモン養殖に適さないとされてきた温暖な環境である宮崎県で、サクラマスの海面養殖に取り組んできました。
6世代にわたる選抜育種により、20℃の高水温環境でも育成可能な系統を確立し、九州や四国、本州での実証実験を重ねています。
今後に向けて
2024年12月24日(火)に、3,000尾を昌陽水産の海面養殖生け簀にて養殖を開始しました。
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出荷予定は、2025年3月~4月で長崎県内スーパーマーケットに「長崎県産サクラマス」として販売予定。
地場企業株式会社カンショウは、保有する水中ドローンの実証実験として、成長過程の確認やデータ観測、生け簀の安全確認などの役割を担います。
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メンバー紹介
長野 陽司(昌陽水産 代表取締役)
成長の早さに毎日生簀に行くのが楽しみです。長崎の新たなブランド魚誕生を目指して頑張ります!
https://www.instagram.com/shoyo_suisan/
上野 賢(株式会社Smolt 代表取締役CEO)
ナガチャレプラスがきっかけとなった本プロジェクトが、日本の新しい水産業のモデルケースとなれるように最善を尽くします!
https://www.smolt.co.jp/
本村 卓三(株式会社カンショウ 代表取締役)
水中ドローンを活用し、ブランド魚の成長や生育環境を記録・分析しています。水中ドローンを使して水産業の発展に貢献し、新たな可能性を探求していきます!
https://kannsyou.com/