どうやら気に入ってはいるようだった
子ども二人とソファーに座っている。
目の前の高い位置に薄型テレビがあって、画面の中に、キャベツが映っている。
500円玉と、キャベツの芯、比べてみてどちらが大きいか、小さいか、それで、鮮度が変わる。冷蔵庫の野菜室は、すべての野菜に適切な温度ではないので、野菜によってはチルド室に入れること。
108番の方、番号を呼ばれ、診察室に入る。
女性の医師か看護師が、まず娘の患部をチェックする。女性は、患部を見ての感想などを、隣の部屋からやってきた男性の医師に伝え、男性の医師が、改めて患部を見て、薬を処方する。
4時間後、今度は、別の場所で、子ども二人とわたしは座っている。
目の前には、大きな鏡がたくさん並んでいる。髪の毛が濡れている人たちが、何人か鏡の前に座っている。
髪の毛を切り終わった娘の表情が読めない。
会計をして、歩いている娘に、かわいいよ、よかったね、と声をかけると、笑ったので、どうやら気に入ってはいるようだった。