【俳句14句】かなしき遊び~夏目友人帳 漆 第十一話「名前を教えて」に寄せて
かなしき遊び
とほき日の花野は蒼きレクイエム
いつもひとり彼女は色なき風の中
秋の蝶笑顔の仮面はづさずに
爽やかに恥づかしさうに名を訊かれ
勝負しませう秋虹の少女たち
約束のやう手のひらの青きアメ
寝転べば呟き秋の雲となる
秋しぐれ名乗ればふたたびの独り
花の降る花野こころの鍵捨てて
草の花かなしき遊びはじまりぬ
妖のこゑの届かず秋暮るる
待つうちに少女は秋夕焼の果て
八千草にあをく残りし祖母の夢
呼び合うて笑顔の満つる大花野
※俳句14句は、放映された物語からインスパイアされて作者(私)が詠んだものです。
今回、レイコさんと蒼子ちゃんの回想部分のみをテーマとしました。そのため映像は「秋」と判断・作成しました。また、内容や必要性から無季の句も含めました。
インスパイアに基づく俳句なので、必ずしも物語通りの映像でなかったり、物語に登場していない事物が登場することもあります。 ご了承くださいませ。
お読みいただき、ありがとうございました。 「夏目友人帳 漆」第十二話は「このお話が最終話だったらいいね」と家人と話していたら本当にそうなってびっくり! の「夢路より」。 放映が今からとても楽しみです😊