【俳句12句】あの日~夏目友人帳 漆 第十話「約束の残る家」に寄せて
あの日
日盛をくねりて神の訪へる
忘却の呪詛に覆はれ夏座敷
淡々と負ふ祓ひ屋の理を
解術のことば瀑布となりにけり
恩返ししたいと炎ゆる目に涙
雷鳴と化し放埓な神の四肢
約束の果たされ空蟬の屋敷
振り向きもせず祓ひけり灼けながら
恋ひとつ胸の泉へそれつきり
夕焼けて独りの自由吸ひ込みぬ
暮れかかる空にあの日の枇杷の色
受け取つてきつと今度は甘い枇杷
※俳句12句は、放映された物語からインスパイアされて作者(私)が詠んだものです。
今回、映像から季節は「夏」と判断・作成しました。また、内容や必要性から無季の句も含めました。
インスパイアに基づく俳句なので、必ずしも物語通りの映像でなかったり、物語に登場していない事物が登場することもあります。 ご了承くださいませ。
お読みいただき、ありがとうございました。 「夏目友人帳 漆」第十一話は友人帳という原点に立ち返る「名前を教えて」。 放映が今からとても楽しみです😊(終了が近いのがホントに淋しい……)