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【俳句10句】のつぺらぼう~夏目友人帳 漆 第九話「儀式を阻む者」に寄せて

のつぺらぼう

血の絶えし屋敷や枇杷の燦燦と
振り返る先生の眼の黒南風に
夏座敷儀式を語る柔き貌
約束の神待つ廊下長くながく
一門を統べる泉の声をもて
ふと思ひ出したがごとく枇杷のこと
祓ひ屋のふたり下闇ほどの業
風死すや今はのつぺらぼうの家
炎昼の奥より毬の転がり来
小面の昏きまなこへ墜ちにけり

夏目友人帳 漆 第九話「儀式を阻む者」に寄せて
第九話は一つのお話の前半。
オールスター競演の映像化にニッコリ😊も、物語は怖くて孤独でグロテスク。
俳句として詠むとき、第六話「廃駅・ふたつの輪」と同じくらいに難しく途方に暮れた。
だからか、六話と同様に自分の中の表現のリミッターが自ずから外れていく感覚を味わった。
一愛好家として大事な本作。尊重して世界観を詠んだつもりですが、ご高覧頂ければ幸いです。

※俳句10句は、放映された物語からインスパイアされて作者(私)が詠んだものです。
今回、映像から季節は「夏」と判断・作成しました。また、内容や必要性から無季の句も含めました。
インスパイアに基づく俳句なので、必ずしも物語通りの映像でなかったり、物語に登場していない事物が登場することもあります。 ご了承くださいませ。

お読みいただき、ありがとうございました。 「夏目友人帳 漆」第十話は本作の後編となる「約束の残る家」。 放映が今からとても楽しみです😊(でも、今期終了も近いのですよね~^_^;)

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