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【俳句10句】鼻唄~夏目友人帳 漆 第八話「月夜の夏目」に寄せて

鼻唄

おぼろより人形の指あづかりぬ
分かち合ふ秘密よ春の夜のぬくし
切れ切れに友の言葉は透明に
もうゐない人のてのひら朧月
鼻唄に春星ほどの仄白さ
寄り道は春満月の滑り台
真夜中の儀式のやうに散るこぶし
置き去りの人形の眼は月の色
花こぶし笑つてくれる友のゐて
今は言はず春満月の高々と

夏目友人帳 漆 第八話「月夜の夏目」に寄せて
原作は当然素敵だが、映像化でより深みが増した作品。まず西村君が本当に魅力的。彼に救われたと思う、妖も夏目君も。そして春の夜の質感の描き方。朧と月の柔らかさ、瑞々しさが体感的で見事。さらに、原作には詳述がない鼻唄に宮沢賢治の歌「星めぐりの歌」を使用した点。編曲と神谷さんの歌声もしみじみ良い。
俳句として詠む機会を得たことに感謝します☺

※俳句10句は、放映された物語からインスパイアされて作者(私)が詠んだものです。
今回、映像から季節は「春」と判断・作成しました(間違っている場合は申し訳ありません)。また、内容から無季の句も含めました。それ以外では、原作の漢字表記に基づき(鼻歌ではなく)鼻唄としました。
インスパイアに基づく俳句なので、必ずしも物語通りの映像でなかったり、物語に登場していない事物が登場することもあります。 ご了承くださいませ。

お読みいただき、ありがとうございました。 「夏目友人帳 漆」第九話は待ってました! の「儀式を阻む者」。 放映が今からとても楽しみです😊

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