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新作俳句4句『ロルカ』&雑感
ロルカ
柏柳明子
リハーサル群舞に混じる雪女
虎落笛太古の闇を私す
スタジオの鏡捲れば冬銀河
足音の冴えてロルカは血の匂ひ
(神奈川県現代俳句協会会報・第166号「諸家近詠」 令和6年12月より)
お読みいただきありがとうございます。
上記4句は神奈川県現俳の依頼を受けて作成、会報に掲載していただいた新作俳句です。
結社誌とは違う媒体だから「いつもとは違う感じの俳句を」と一応テーマを揃えて詠んだつもり……ですが、あまり変わっていないような^_^;
出来はともかく、いろいろと思いを巡らし考えられた楽しい経験でした😊
素敵な機会をいただき感謝いたします。
4句の提出締切は昨年11月中旬だったか。
同じ月の下旬に開催された神奈川現俳の俳句大会に、今回初めて参加しました。
場所は横浜駅からほど近い、かながわ県民センター。
最近は横浜駅は素通りするばかりで、何年ぶりに降り立っただろうか。
街並みは随分変わっていたけど、川沿いの風景は昔の面影が残っており、懐かしい県民センターも健在。
見知った場所はやはり嬉しいものですね。
さて、肝心の俳句大会ですが事前投句は全くダメ💦
でも、当日句会の席題句が入賞!(あと1点あれば表彰対象だった)
大体、私は俳句大会では事前投句はダメだけど、当日投句は当たるというパターンが多い(いつも当たるわけではない。両方ともダメな時も^_^;)。
今回の入賞句は雑誌に投句してまだ発行されていないため、noteに掲載できませんが、「何も浮かばない💦」とアワアワしつつ提出時間ギリギリに出したヒヤヒヤの思い出と共に大事にしようと思います。
この日はなんといっても当日の講演会が素敵でした。
講師は松下カロさん。テーマは「マイノリティとしてのことば」。
取り上げたのは金子兜太や中村苑子、他。
自分だけの言葉と表現を探求し続けた俳句作家たちを語るカロさんの口調は終始真摯。
カロさんご自身の俳句作品が己の世界を追い求める誠実さにいつも充ちていることもあるからでしょう、「自分がひとりで立つための背骨ある言葉と表現がほしい」と講演を聴いて思いました。
ひつそりと鎖骨見せあふ十三夜 カロ
振り返るオルフェのやうな晩夏光
当日句会ではゲストの方々が講評して下さるのですが、カロさんは「とらなかったけど気になった句」として私の作品に触れて下さいました。
「散文的な詠み方になっているが、言いたいことをもっている作者ということが伝わってくる」
(正確な言葉ではないと思いますが)そういった内容を言ってくださり、席上でひとり嬉しく胸がふるふるしました。
そして休憩中、わざわざ私のところまで来てくださり本当に久しぶりに(少しだけですが)お話することができました!
(気がきかず本当に失礼しました💦)
カロさんは相変わらず柔らかく、でも神秘的な雰囲気とお声でうっとりしてしまいました✨
私の親のこともご存じでご心配いただき、びっくりしたのと同時に温かく有難い気持ちでいっぱいになりました。
カロさん、どうもありがとうございました😊
そして、最後に。
神奈川現俳の皆様、有難うございました!
皆さん、優しくて気さくに接して下さり、すぐに緊張しがちな私も楽しく時間を過ごすことができました。
今後ともよろしくお願いいたします。