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【俳句12句】ふたたび霧~夏目友人帳 漆 第六話「廃駅・ふたつの輪」に寄せて
ふたたび霧
鳥籠のこゑ霧よりもやはらかく
廃線やしのつく雨へ緑の眼
トンネルは黄泉比良坂蛇行せむ
妖の咆哮すさまじき木霊
左目のほほゑみ薄く滴りぬ
空割れてきこきこと木偶の肢体
傘を広げて祓ひ屋は花の下
禁術の匂ふ夕闇孕みけり
とこしへに欠けし右目よ天炎ゆる
泰山木散るほほゑみに影の色
雨上がるふたたび霧となる人よ
夕焼に縁の少し見えさうな
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六話は全体的にグロテスクで恐ろしい話なので最初は「俳句にできるか」と呆然となった。
でも、自分の中に潜って普段使わない言葉や意識を拾ってくる作業は新鮮な気持ちを与えてくれました。
※俳句12句は、放映された物語からインスパイアされて作者(私)が詠んだものです。
今回、映像から季節の判断が難しく独断で下記としたうえで作成しました。
・夏と秋の季語を使用。季節順にせず構成。
・物語の内容より、無季(季語無し)の作品も含めた。
インスパイアに基づく俳句なので、必ずしも物語通りの映像でなかったり、物語に登場していない事物が登場することもあります。 ご了承くださいませ。
お読みいただき、ありがとうございました。 「夏目友人帳 漆」第七話は六話に続きこちらもいよいよ登場! の「苦手なふたり」。 放映が今からとても楽しみです😊