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奇跡/くるり

「くるり」を聴くようになったのは、ここ2,3年。そんな真剣に聞いた事はない。京都の人は変わったロックだな位の気持ちでした。前回「NHKファミリー・ヒストリー」の主題歌の話をした。他にも名曲は沢山ある。「たいしてファンでも無いのに、オススメするのはどうか?」と思うが、素直に素晴らしいと思える作品は多くの人に聴いてもらいたいと思う。

今回はこの曲

しっかりヘッドホンで聴いてほしい。
一人の時に聴いてほしい。
心が傷ついてる人に聴いてほしい。
悔しい事があった日に聴いて欲しい。
報われない事が多いと感じてる人に聴いて欲しい。
都会で頑張ってる人に聴いて欲しい。

そんな曲です。歌詞の意味はあまり分かってません。朝、通勤の電車の中、外の流れる都会の景色を眺めながら、この曲を聴いた時に、なんだか子供の頃に一人旅で列車に乗りながら、見た事ない場所の景色を電車の窓から眺めてた頃の事を思い出して、胸に染みてきた。

この曲は離れ離れに暮らす事になった家族の子供にスポットを当てた映画の主題歌らしい。見たことはないです。でも曲を聴いてると、電車と子供の映像が見えて来てたので、後で映画の事を知って「岸田さん、スゲー」と思いました。

ただ、この曲を書いた「岸田さん」は所謂「ロック」ってやつは卒業し、メンバーも二人だけになった、約5年間の中で書かれた曲の一つ。二人でやってた頃の「くるり」の作品が私にはしっくりきます。

格好つけるとか、そういうことは抜き。素朴な一人の人間が見た外の世界について、感じた事を真っ直ぐに伝える。その歌詞の世界、素朴なメロディーは飾らない街の風景、京都の日常、鴨川を眺めて人々が川で戯れる姿、そういった哀愁が、歌の風景が見えてくるのが、この頃の作品には多いです。歌詞とメロディーが日本人の心に沁みこむ素敵な楽曲が多いです。

子供の頃、思ってたなーって懐かしくなったりもする。子供の頃に読んだことのある、おとぎ話の歌もある。そういう郷愁を感じさせる作品が多いです。

基本は「歌とギター」だけで行けちゃう位のシンプルなものです。その「むき出し」の状態で歌が届けられる事で、真っ直ぐにリスナーに曲が届くんだと思います。岸田さんの落ち着いて、素朴に語りかける歌い方が心に沁みて来ます。

「くるり」はBEST版を3枚作ってるんですが、二人だけの「くるり」の時期に作った曲を集めた2つ目のベスト版の1曲目にこの曲が入ってます。
1曲目から7分近いバラードを聞かせちゃいますから、その出来栄えは正に「奇跡」の曲なんだと思います。


Spotifyだとこれです。聴けるかな?

P.S
 Drumの方のTシャツが「9:30」なのが妙に気になります。


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なーたん
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