【連載】そして音楽は何処へ行く(2) 〜もう一つの始まり〜
#前回から暫く 、空きましたが、物語は続いてます。
#第一話と直接繋がってませんが 、そちらから見てもらっても良いです。
〜もう一つの始まり〜
前回は「Piano+Vo」という形で新しいVocalとの顔合わせの話でした。実は裏で並行して「Drum募集」というバンドへの参加を進めていました。こちらはゆるりとした感じのバンドで、活動は月一の模様。先日、初顔合わせをしてきました。私はDrumとして初参加、どうやらVocalも初参加のバンドでした。
事前にやる曲は聴いていて、仕込みはしてました。2曲で「スイミー/ELT」「Desire/Do As Infinity」です。「スイミー」はなかなかレベルの高い曲で「本当にこれをやってるんなら、そこそこのバンドかもな・・」という思いもありました。Drumも8ビートなのですが、8ビートではきついBPMで160BPMくらいはありそう。普通のDrumerは多分、どう叩いていいか困るBPMです。ハイハットが8回だと、腕がつり、かといってロック調に4つ打ちにすると曲の雰囲気に合わない。一番嫌なBPMです。
私は自宅にV-drumを半年ほど前に購入して、いつでも練習できるようになってからは、相当腕が上がってるので、それくらいのBPMも何のその。腕がつるなんてことはありません。叩き方にコツがあるのです。
そして初顔合わせ。メンバーはパッと見て30歳〜40歳のアダルトで気弱な感じの面々です。Keyは女性、Gt,Bassは男性。Bassが年長のバンマスといった感じです。私は約束の時間にスタジオに到着し、
「どうも初めまして、DrumやらしてもらうIです。よろしく御願いします」
って感じで、ササっとセッティング。他のメンバーは定刻前に来ていたのか、セッティングが完了してます。定刻にスタート出来るようにしてるあたりが、大人のメンバーです。
到着して5分せずに、私も準備ができたので、こちらから
私「準備OKです。やりますか? カウントは私から出していいすか?」
Key「あ、じゃー、御願いします」
私「ワーン、ツゥー、ワンツースリー」
で演奏開始。原曲に忠実なアレンジでスタート。おおよそ5分の曲「スイミー」ですが、普通に皆さん慌てる様子もなく、演奏されます。良かったなと思ったのが、皆さん演奏の音量が小さい。お互いのメンバーの音が聞こえる程度の音量で演奏してます。通常はDrumの音がデカイので自分や他の人の音が聞こえなくなるので、みんな音量を上げがちにするバンドが多いのです。
しかし、このバンドは大人なのかお互いの演奏が聞こえる音量でやってます。私も音量を気にする方なので最初は相当控えめにDrumを叩いていたのですが、どうやらそれが合いそうだな、ということで「控えめ音量奏法」で最後まで演奏しました。
私「どうですか? 大丈夫ですか?」
Bass「うん、Drumがとても安定しててやり易い。なんか、もう演奏できちゃってるね。こんなもんじゃない。Drumの音量のタッチが凄くいい、タッチが違うんだなー・・」
っとエライ関心されました。スタジオ終わりに話を聞くと、今までのDrumは「パワー系」の方が多かったのか、Drumってバンドでは「音がデカイ奴」っと思ってたようで、
Bass「そうか、今までは音がデカすぎたんだな・・」
何だか、みんな嬉しそうに演奏は続き、2時間ほどやりました。2曲は30分もしないで、ほぼ完成系に近く、おしゃべりしたり、本日やる予定ではなかった曲にも2曲ほど追加で合わせてみたり。もともと4曲あって、Voの方が2曲は歌えるということで2曲だったのですが、他の2曲も合わせてみたりして、2時間を終えました。
▪️スタジオ終わり、ミーティング
お昼の時間だったのでランチしながら、ミーティング。軽い世間話で緩やかに話がされ、本題には触れず、空気を読み合う感じのメンバーのようです。
話の進み具合から
Bass「次回はそれぞれがやりたい曲を出して、新曲2曲位決めて、音合わせよう。次回の日程を決めよう」
という事で、このメンバーで進めて、6曲固めて春にはライブに出ようという話になりました。どうやら初参加のVo,Drumの私達はメンバーに組み入れられたようです。
そんな訳でLINEグループに登録して、メンバーの連絡先を共有。バンド名はまだありません。今日やった4曲は2年位前から前のメンバーの頃からやってた曲のようです。それぞれが、クリア・ファイルに厚めの譜面を用意してるようで、年季が入った紙の譜面だったのが気になってたのですが、そんな前からやってたら、落ち着いて演奏できる訳です。私は曲聞いて2週間位しか立ってないですし。
ただ2年前から同じ曲をやるってのも・・どうなんだ・・っという不安は残りました。半年とメンバーが固定しなく、止む無く同じ曲をやってたのかもしれません。
でも皆さん家族があり、小さなお子さんを抱えた女性メンバーも二人います。忙しい中での音楽のひと時をオアシスとしてやってる感じのバンドです。大人の楽しみとして忙しい中、継続的に音楽を続けてこられたメンバーで、音楽を愛している事は伝わってきます。
スタジオ終了後、私は仕事で職場に向かい、仕事終わりに電車の中で新曲を考えてました。今回の楽器構成で女性ボーカル。キー変更は得意ではない。っという条件で思いつく曲を考えてました。
「優しさに溢れるように/JUJU」
これだな・・と思いました。キーボードが全面に出て、ギターもいい感じで絡み、Bassは東京事変の亀田さんがアレンジに入ってるので、うねるベース。ボーカルは情緒的に歌い上げ、美しいメロディ。
「これはみんな気にいるかな?きっとみんな喜ぶのでは?」
っと思い、曲名と音源URLをLINEで送ります。
暫くしてBass,Keyからは
「いいね、いい感じ。やりたい」
ってコメントが来ました。伝わったようで嬉しいです。レパートリーに入りそうです。次回までに新曲2曲決めないと。
っという事で、本日はこの曲が今回のテーマです。