あん
雪解けの季節になってきました。
私は今春休み期間なので、昨日「あん」という樹木希林さんの出演している映画を見ました。
人は「私」と「だれか」を区別したがります。
なんでも2つに分類したがるのです。
あんは、ハンセン病の人がどら焼き屋さんで働く物語なのですが、
昔のハンセン病への差別を知った時、驚きました。
正直私は何も知りませんでした。
普通に生きたくても生きられず、
自分の子供も産ませてもらえない。
この世では何かをしていなくては生きる意味がない、立派ではないと否定され罵倒され見下され、
一度犯罪を犯せばそんなレッテルが貼られる。
あんのなかで、樹木希林さんが最後に「何もしていなくても生きる意味が人はあるのです」ということを言っていて、
とても何かから解放されたような気がしました。
何もできなくても生きていてもいい。生きる価値がある。そんな言葉がずっと誰かに言ってもらいたかったんだと思います。
そんな言葉が言いづらいのが現代のような気がします。
何もできなくても、何もしていなくても、誰にでも生きる意味はあるんです。
「死んでいい」人なんて1人もいないし
それを自分ではない誰かが決めていい権利なんて全くない。
私は、死にたいと思う世の中であってほしくないですね。
でもそんな理想論は全く通じず、
なぜか頑張ることが評価され
何か成し遂げることが生きる意味だという世の中な気がします。
確かに何かできる人はかっこいい。
だけどそれが基準になってはいけない気がします。
そんなことをいろいろ考えてしまう映画でした。
ではまた。
にぱー。
Nado