地政学的リスク(バタフライ効果)

■バタフライ効果

ソ連による「チェチェン侵攻」、チェコスロバキアなどの内戦への干渉、日本と離れた地域のことはあまり気にすることもなかったのだろう。しかし、いまや世界の繋がりは身近に距離感で語られることが多く、その典型例は「ウクライナ侵攻」だろう。

その影響は、農産物や物流等への影響が語られており、遠い国の出来事と達観することはできない。

バタフライ効果とは「力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象」で、もちろん科学的な根拠が必要なものの、何が起きるか分からない地政学的リスクを常に気を配るべきであることを示唆する。

■本当に関係ないのか?

気になる記事を見た。

○スリランカ、きょうデフォルトへ 利払い猶予期間が終了
2022年5月18日

2023年満期債と28年満期債について、4月18日の期限までに利払いができず、30日の猶予期間に入っていた。

ウィジェセクラ電力エネルギー相は議会で、ガソリンを積んだ船が3月28日にコロンボの港に到着したが、政府はドルがないため支払えないと述べた。

https://jp.reuters.com/article/sri-lanka-crisis-idJPKCN2N40NE

これは、アジア経済の混乱を招くかもしれない

○スリランカ危機が示唆するアジア経済のリスク
2022年04月28日

最近では多くの国でインフレ率が急速に上昇しており、インド、タイ、韓国で中銀の定める目標値を上回った。インフレの放置は、国内経済の混乱やスリランカのような社会の不安定化につながる恐れがある。新型コロナ禍を背景に、アジア全域で医療費や景気対策費が嵩み、財政赤字が拡大しているため、補助金などによるインフレ対策も難しい。今後、利上げによる金融引き締めがインフレ対応の中心となると予想される。インフレの加速ペースによっては、急速な利上げに踏み込まざるを得ない国も現れ、予想以上に景気下押し圧力が強まる恐れがある。

https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=102627

現在、アメリカの株価や日本の株価などは、少し乱高下の傾向はあるものの堅調だろう。
しかし、アジア通貨危機のようなことが突然起きないとも限らない。

不気味感がある。

<閑話休題>

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