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読書感想文・成瀬は天下を取りに行く

 こんちには。サラリーマン弁理士のnabです。本日は「成瀬は天下を取りに行く」の読書感想文です。本著は、2024年の本屋大賞を受賞。全国の書店の店員さんが最も読んで欲しい本に選ばれています。作者は、滋賀県大津市在住の宮島未奈さんです。

 本著は、主人公・成瀬あかりの中学・高校生活を中心に描かれています。成瀬あかりは、滋賀県大津市在住で地元滋賀県大津市をこよなく愛していますが、好奇心旺盛があるがゆえなのか、いくつもの数奇な野望を掲げます。

1.成瀬あかりの野望

 成瀬あかりの野望と行動に関するセリフは以下の通りです。

①ライオンズのユニを着て西武百貨店の閉店を見守る。

「島崎、わたしはこの夏を西武ライオンズにささげようと思う」

②若干14歳でM-1グランプリに出場

「島崎、わたしはお笑いの頂点を目指そうと思う」

③かるたで全国大会に出場

「そのつもりで春休みに『ちはやふる』を全巻読んだ」

④200歳まで生きる

「恋愛は人生の後半に回そうと思っているんだ」

⑤ときめき江州音頭に出演

「今まで、いろんなことに巻き込んでしまったな。」

 これから、成瀬あかりのキャラクターを理解できますでしょうか?成瀬の野望はちょっと無理があるように思うのですが、きちんと自分で照準を絞って努力・実行して一定の成果をあげていくため、不思議と説得力があります。そして、成瀬の行動・言動からみえるのは成瀬の正直さと淀みのなさです。

 また、成瀬の同級生で同じマンションに住む友人の島崎。成瀬は島崎に絶大な信頼を寄せており、そんな2人の関係がうらやましくもなります。破天荒キャラの成瀬ですが島崎をけんかをしてしまい、勉強や私生活が何も手につかない状況になってしまう一面も。

 そんな、類まれな好奇心、正義感と常識を併せ持つ成瀬が気になった方は、是非ご一読を。最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。


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