【NYM】千賀推しに試される覚悟
今シーズンよりソフトバンク・ホークスからメジャーリーグへ挑戦し、ニューヨーク・メッツに移籍した千賀滉大。
現地4/2のマーリンズ戦で初先発し、6回途中1安打1失点8奪三振と好投。無事初勝利を挙げることができました。
なお、8三振はすべて、伝家の宝刀お化けフォークによるものでした。
フォークに関しては全体的に低め低めに丁寧にコントロールできており、ほとんど失投がありませんでした。
メッツは開幕前にクローザー・ディアズが今季絶望になっただけでなく、フル回転するはずだったバーランダー、キンターナも長期離脱。4/3のブリュワーズ戦ではカラスコが4回5失点と投手陣全体に不安が多くあります。
そのため、チームは千賀にかなり大きな期待をしているでしょう。
さて、千賀の活躍の反面、ホークス時代から千賀の推し活を続けている方にとって、ここからが推しの覚悟を試される本当の戦いになります。
MLBカードのコレクションです。
近年、MLBに限らずスポーツカードの人気は急上昇しており、もちろん手ごろな価格の商品もあるものの、1枚入りで5万円、8枚入りで40万円といったコアコレクター向けの商品も珍しくなくなりました。
ヨーロッパや中国でも人気のあるサッカーやバスケットに至っては、数百万円の商品も発売されています。
今回は千賀ファンの心を揺さぶる最近のMLBカード事情を紹介します。
Topps Now
MLBカードメーカーの老舗であるTopps社のサービス、Topps Now。
当日のMLBの試合でのプレーやイベントをテーマにしてカード化し、24時間限定で受注生産するという商品。
もちろん、千賀のデビュー戦もカード化されました。
ゲームの興奮が冷めぬまま、その記憶がすぐにカード化され、しかも限定販売。推し活をするうえで購入マストなアイテムではないか!
なんて甘いものではなくて、戦いはこれから。
ランダムで49枚、25枚、10枚、5枚、1枚限定のパラレル版も存在するという悲劇。
特に人気球団、人気選手のカードは発行枚数も多く、パラレル版に当たる確率も引きくなります。
千賀に関してはメッツという人気球団で、かつ日本のコレクターも多いと考えられ、限定枚数のカードを入手するのはなかなか難しそうです。
さらに、特に印象的な活躍があったり、記録達成やタイトル獲得時には直筆サインカード入りの別商品も発行されます。
今回の千賀のデビュー戦のカードも直筆サインバージョンが発行されました。
直筆サインが入ったものはもともと限定枚数の販売であり、すぐに売り切れます。また、発表も日本時間の未明(3時、4時など)が多く、その時間も決まっていないため、眠気を抑えて更新ボタンを押し続ける修行が求められるのです。
例えば昨シーズン、大谷が史上初めて10勝10HRを記念した際にも直筆サインバージョンのカードが発売されました。ただ、待ちに待たされ、結局発売が発表になったのは朝になり陽が昇ってから。さらに1,000ドル近く高額ながら一瞬で売り切れるという、購入できなかった後、徹夜状態でそのまま登校、出社するという敗北感も覚悟しなくてはいけません。
もちろん、直筆サインバージョンにもパラレル版ありです・・・。
MLB Debut Patch
今シーズンから新たに始まった施策がMLB Debut Patch。
ルーキーが、MLBデビュー戦のみユニフォームの袖に"MLB DEBUT”と刺繍されたパッチをつけてプレーします。
そして、試合後にこのパッチ部分ははがされ、現地で公式に記念メモラビリアとして登録され、カード化されるのです。
スポーツカードにおいて、新人の年のみに発行される"ルーキーカード"は非常に人気の高い商品になります。
ルーキーの年に初めてカード化され、それをきっかけに選手を知り、応援するきっかけにもなります。
さらに、デビュー前から注目度が高く、その後もコンスタントに活躍した場合、ほとんどのコレクターは手の届かない高額で取引されるケースもあります。
大谷のルーキーカードが2,000万円で取引されたなんて報告も。
そんな、ルーキー時代のカードに注目されるトレーディングカード界隈で、MLBデビュー戦で着用した袖の小さなパッチがカード化されるという、とんでもない事態が発生するのです。
もちろん千賀もしっかりと着用済み。
今シーズン、千賀に限らず、ヤンキースのボルピー、カージナルスのウォーカー、ホワイトソックスのコラスといったプロスペクトたちがMLBデビューし、今後もシーズン中に昇格する選手が出てくるでしょう。
初めての試みであるMLB DEBUTパッチがどのようなデザインで発表されるのか、大いに注目なのと同時に、千賀推しにとっては憂鬱の始まりでもあるのです。
以上が、特にスポーツカードコレクターの千賀推しが待ち受ける覚悟の紹介でした。
近年のスポーツカードは単に写真が印刷されているだけでなく、サインカードで選手と近づく感覚があったり、ユニフォームやバット、試合で使ったベースやボールがついていたりして、MLBの試合の一部を共有したような感覚が得られ、個人的にもコレクションしており、今後千賀のカードがどのように注目されるのか楽しみにしています。
ただ、沼に入らぬよう、お気をつけて。
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