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【読書コラム】まとめ

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読書コラムまとめ
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記事一覧

【読書コラム】ラスト1行が衝撃過ぎて、思わず「あっ!」と声が漏れてしまった「忘れ…

 今度、日本の自然主義文学について話す機会があるので、いろいろと代表的な作品を読み込んで…

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【読書コラム】愛する人になにをあげることができるのか? - 『おおきな木』シェル・…

 わたしは幼少期、読み聞かせをあまりしてもらわなかったし、そもそも字を読めるようになるの…

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【読書コラム】沖縄の戦争と戦後を21歳が膨大な知識でポップに描く意欲作! - 『月ぬ…

 大学時代の友だちとやっている恒例のzoom読書会が今月もあった。課題図書は豊永浩平さんの『…

綾野つづみ
11日前
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【読書コラム】この本を知らずに生きてきた自分が信じられない! 中国文学をもっと読…

 先日、中国にルーツがある友だちとどんな本を読んできたかという話をする中で、『結婚狂詩曲…

綾野つづみ
2週間前
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【読書コラム】矛盾しているようなタイトルって魅力的 - 『平熱のまま、この世界に熱…

 普段、本を買うときって、好きなシリーズだったり、好きな著者だったり、話題になっているか…

綾野つづみ
3週間前
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【読書コラム】あえてドストエフスキーの短編を読んでみな! 頭おかし過ぎて飛ぶぞ! …

 先日、この人生で読むことがないと思っていたトルストイの『戦争と平和』を読み切ったという…

綾野つづみ
3週間前
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【読書コラム】子ども向けと侮るなかれ! 本格ミステリーの面白さが見事に詰まった最高の一冊 - 『放課後ミステリクラブ1 金魚の泳ぐプール事件』知念実希人(著), Gurin.(イラスト)

 読書感想文の書き方について教えたとき、子どもたちから面白いと紹介してもらった本が気になった。ミステリー作家の知念実希人さんが手掛ける児童書で、可愛いイラストが印象的な『放課後ミステリクラブ』だった。  キャッチコピーによれば、児童書で史上初めて本屋大賞にノミネートしたらしい。なんとなく期待値が高まっていく。  対象年齢は9才から大人まで。そのため、字は大きく、難しい言葉も使われず、わかりやすいイラストのおかげでサクサク読めた。  事件も何者かが学校のプールに金魚を大量

【読書コラム】この人生では読み切れないと思っていた『戦争と平和』をついに読み切っ…

 高校生の頃、授業を聞くのが退屈過ぎて、いつも電子辞書ばかり見ていた。スマホが普及する前…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】あんだけ一緒にいたかったのに、いざ、くっつくと苦しくて、だけど離れ…

 毎月恒例、大学時代の友だちとやっているzoom読書会があった。今回の課題本は芥川賞候補にな…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】わたしは肉を食べているけれど、功利主義の立場から動物の権利を認めた…

 死ぬまでに読んでおかなきゃいけない本がいくつもある。時間がなかったり、気力がなかったり…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】誰も自分が差別をしているとは思っていないから - 『差別はたいてい悪…

 差別がいけないことであるとみんな知っている。なのに差別がなくならないのはなぜなのだろう…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】愛し愛され、憎み憎まれ、いろいろあって日本人は犬と一緒に生きてきた…

 最近、ずっと人間と動物の関係について考えている。  もともとは日本の社会福祉のあり方を…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】なぜか娘を愛せない! 毒親ドラマのパイオニアにいまさらハマり、原作…

 資料作りをするときなど、音がないと寂しいので、Amazonプライムで適当にアニメやドラマを流…

綾野つづみ
2か月前
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【読書コラム】自分が犯人だったらと考えるだけで世界は違って見えてくる - 『子どもは「この場所」で襲われる』小宮信夫(著)

 SNSで『子どもは「この場所」で襲われる』という本がバズっていた。こういうとき、電子書籍はありがたい。サクッと買えて、サクッと読めた。  タイトル通り、子どもが犯罪被害にあった場所に注目して解説しているだけなんだけど、目から鱗が落ちる事実がたくさん載っていた。  著者の小宮信夫先生は犯罪学者として、日本の防犯教育が「不審者に気をつけろ」と教えている点を問題視していた。言われてみれば当たり前だけど、犯人らしい姿をしている犯人なんているわけがないのだから。  逆に、見た目