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いつかまた出会う… <旅猫レポート>

旅猫レポート 著者:有川浩さん

いま、この時期に手に取ったことをちょっぴり後悔しました。
4月に旅立った愛犬が「ぼくは元気だよ」というメッセージのようにも感じられ、涙があふれて今まで閉じ込めていた思いが一気にはじけました。

しかし、読み終えたあとは…

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宮脇悟(サトル)と猫のナナが出会い、一緒にサトルの小中高の友人たちに会いに行きます。その目的はナナの引き取り手を探すこと。

ナナの語りは、次々と本音が吐き出されてドキッとしたり、切なくなったり、時に笑わされたり。サトルのことをずっとそばで見てきたのでサトルの気持ちをよく理解しています。それはもう痛々しいほどに。

ナナの本音とともに、特筆すべきはなんといってもサトルの人柄です。小学校から大好きだった猫、友人やおばさんとの会話や行動に、まっすぐな姿勢と超ド級のやさしさ、ちょっと安直なところに魅了されます。
友人にナナを引き取ってもらいたいけれど、やっぱり一緒にいたいという想いが伝わり胸を打ちます。

それでも別れはやってきます。

サトルとナナはどうなったかと言うと両者とも幸せを感じていて、サトルは今も変わらずナナに語りかける姿があり…

「僕らは旅の思い出を数えながら、次の旅へと向かうんだ」という一文で緩みっぱなしの涙腺は止まり、“あぁ、そうか”と目の前がふわっと開けたような気がしました。

旅は続いていき、いつかまた出会うために私は生きるのだと。


今回もご覧いただきまして、ありがとうございました。🌺🌻


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