今まで知らなかった! <「のび太」という生き方>
この感想文を書くのにドラえもんは欠かせない。しかしながら、ドラえもんを書き始めるとどうしても「のび太」が脇役になってしまうのではないかと逡巡した。うーん、困った。でも、のび太の個性をここまで引き出した本は書かずにはいられない。
まず、著者の横山さんに敬意を表したい。ドラえもん全作品を50回以上も読み、大学で「ドラえもん学」を研究しているスペシャリストである。熱烈なドラえもんファンと書かれているのも頷ける。では、のび太という生き方はどういうことだろうか。
「白いのび太」と「黒いのび太」がいる。
小さい頃ののび太は、黒いのび太に圧倒的に支配されていた。(図に示すと左側の部分)
ドジでノロマ。 思いやりとやさしさ
いじめられっ子 < 自然を大切にする
スポーツも勉強も苦手。 やる時はやり通す
一方、白いのび太もいるが普段はなかなか出てこない。それは、ここぞという大事なときに姿を現し、大事なひとやモノに助けを得て、挑戦や冒険をしていくのだ。(図の右側の部分)
もちろん、ドラえもんという最強のサポートがあってこそだが、本書では、最終的に行動するのは自分自身であるという過程が興味を惹く。
「自分の頭で考え、自分の力で切り抜けて」
このドラえもんの言葉は、今も私の心の中にあり輝いている。
あ、やっぱりドラえもんの言葉で締めてしまった。のび太くん、ごめんね。
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書き続ける楽しみを感じています、その想いが伝われば嬉しいです~