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【JICA海外協力隊】#37 241101 87/730日目「先のことを約束できない暮らし」

こんにちは。JICA海外協力隊 2024-1次隊のなべみです。

本日もなべみの記事にアクセスしていただきありがとうございます。


怒涛の一週間終了なり。

配属先で再来週行われるプログラムに向けて、プログラムのメンバーはみんな準備に追われています。

なべみもなべみでつい最近まで暇だ暇だと騒いでいたのに、ここ一週間で急に忙しくなって今度は忙しい忙しいと騒ぎ散らしています。

来週は中間報告会でただでさえ一日配属先を不在にするので、限られた時間の中でできる事務作業を一生懸命やろうと思います。

とりあえず今からは週末を満喫するぞ〜。


さて本題ですが、明日を約束できないマラウイでの生活について雑多に書き記していこうと思います。

今日も最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


ドミにいる同期が作ってくれたおにぎりとなべみのデスク。パソコン作業を片手におにぎりを貪り食いました。おにぎりって本当にすごい。食べるだけで力が湧いてくる。おかげで仕事頑張れました。




先のことを約束できないエピソード

なべみにとってマラウイに来てから特に印象に残っていること。

それは「先のことはわからない」と考える人がマラウイには多いように感じること。

では、具体的にどんなところが「先のことを約束できないんだな」と思うのか。

ちょっとしたエピソードを交えながら紹介していこうと思います。


① 家の賃貸契約の優先順位

まず、これは以前あった他の同期隊員の例です。

その人がこれから住む家が見つかった時のことです。

大家と契約の話も進んでいて、本人もその家を実際に見にさえ行ったそうなのに、ある日突然その家の大家から「お宅にうちは貸せない」と言われたそうです(ニュアンス)。

なぜそんなことになったのかというと、同期以外に「今すぐに借りたい」という人が名乗り出たからだそうです。

同期が入居するのは約2ヶ月後でしたが、その急に名乗り出た人に今すぐ家を貸せば、同期が入居するまでの期間の家賃収入は大家に入るわけです。

目先のお金が欲しくて先に予約していた人をブッチするのはどうなのかと、なべみはその話を聞いて唖然としました。

でもこれは実際マラウイではあるあるなことだそうで、先に契約しようとしている人がいても他の人が「明日入居したい」と言えば、先の人の契約をブッチするのはよくあることだそうです。

「どうしても目先のお金を優先してしまうんだな」と思ったと同時に「先のことを約束することがあまりできないんだな」と痛感した出来事です。


② よく聞く口癖「明日も来てくれる?」

この件は以前他の記事でも書いた気がします。

例えばお店の人に向かって「私ここのドーナツ好きなんだよね!」と言うと、お店の人は決まって「え、じゃあ明日も来てくれる?」と言います。

本人としては何の気もない返しなのかもしれません。

でも「美味しい=明日も来る」では決してない。

両者は決してイコールでは結べない関係。

でもそういうふうに「明日も来る?」と聞いてくるのも、私としてはなんかわかる気がするんですよね。

その人にとってお金の面で明日の生活も確約されていないかもしれない中で、明日以降の収入源を私との口約束で繋ぎ止めておきたいんだと思うんですよね、きっと。私の思い込みかな。


③ 「明日また絶対来るから」と言っても信用してもらえない

これは②とは逆ですね。

ある日扇風機を買うためにホームセンターに行った時のこと。

でもその日はお金が足りなかったので、在庫だけ見て翌日十分なお金を持って買いにこようと思っていました。

商品を案内してくれたスタッフに「今日はお金持ってきてないから明日また買いに来るね」と言いました。

そしたら「え、今日お金ないのに来たの? いくら持ってきたの? しかも明日って…笑」と具体的に私が今持っているお金の額を聞いてきました。

おそらく彼らにとって「また明日来る=もう買いには来ない」ということなんですよね。

明日じゃなくて今この目の前でお金を落とさないと信用できないのかもしれません。

だから今すぐにお金を落とさないといけないんですよね。


④ 次の日何時に待ち合わせるか約束ができない

これもあるある。

「明日午前中にミーティングをしましょう」と相手から提案があった時のこと。

皆さんがこう言われたら、なんと返しますか?

私はこの時「OK, では明日何時に会いましょうか?」と聞きました。

そしたらその日は既読をつけたまま相手からの返信はなかったのです。

「次の日の午前中何時にミーティングするかがわからないと、私はミーティングの会場に何時に行ったらいいかわからないじゃないか!!!」と内心おこ。

そして次の日。私はすでにミーティングの会場に着いているのに、ミーティングを提案してきた相手からの返信はありません。

9時半過ぎになってようやく相手から電話がきて、結局会えたのは10時半でした。

で、結局ミーティングができたのは13時過ぎ。午前中にミーティングをすることはできませんでした。

この経験から学んだことは「前の日のうちに待ち合わせの時間を決める、またはその時間を順守することは難しい」ということ。


以上、「先のことはわからない」マラウイでのエピソードを4つ紹介しました。


先のことよりも「今この瞬間」に目を向けざるを得ない状況

これはあくまでもなべみの私見ですが「明日のことなんてその時になってみないとわからない」という考え方があるのかもしれません。

これはお金の面で貧しいとか豊かだとか関係ないのかも。

ただ、金銭的に明日の暮らしが保証されていない日々を送る人も大勢います。

「先のことを考えられない」のもわかる気がしています。

今この瞬間に目を向けざるを得ない状況ということ。

そう思うと、場合によっては数ヶ月先の予定も合わせられて、数ヶ月先の約束も取り付けることができる日本は、なんと恵まれているのでしょう。

数ヶ月先の暮らしが保証されている国、日本。

私たち日本人にとっての当たり前は、実は当たり前じゃないんだなと感じる日々です。


あとがき

本日もお読みいただきありがとうございました。

今回は「先のことを約束できない暮らし」に着目して記事を書いてみました。

「なんでいつもいつもこんなに急なの!」「もっと先のことに目を向けた方がいいはずなのに!」と苛立つこともよくあります。

でも、そういう時こそマラウイの人たちに足並みを揃えていくことが大事。

日本人と考え方が違うとしても、それでも私はマラウイの人たちの考え方を尊重したい。そう思っています。


では本日はここまで。

今回もお読みいただきありがとうございました。

良い週末を。またお会いしましょう〜👋👋👋

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