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恋愛で自分が出せない原因とその対策を論文から導き出してみた

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〜3月17日 22:30


はじめに--自分を出せなかった体験------

みなさん、こんな経験ありませんか?

私の名前はさゆり。いつも「空気を読む」ことが美徳だと言われて育った私は、恋愛においても自分の本当の気持ちを表現することが苦手でした。相手に嫌われるのが怖くて、どんな小さな意見や不安さえも、口にするのをためらっていました。大学時代、ある男性と交際を始めました。彼は優しく、私にとって理想的なパートナーのように感じられたのです。しかし、私たちの関係が進むにつれて、次第に不満や疑問が積もっていくのを感じました。

例えば、彼が週末に友人と過ごす時間が長くなると、心の中で「寂しい」と感じながらも、「それが彼の生活だから」と自分を納得させ、何も言いませんでした。誰もがそんな経験あるものだと思っていたのです。そのうち、私の中には小さなもやもやが次第に大きくなり、心の中で叫んでいるはずの感情が溜まっていくのを感じました。しかし、私には「嫌いなことを言えない」という強い癖があり、どんなに心が苦しくても、表面上は笑顔を作り続け、相手に合わせることを選びました。自分の意見を伝える勇気が出なかった私は、どんどん自分を消していくような感覚に陥りました。ある日、彼との些細な意見の違いがきっかけで、口論になってしまいました。彼は「もう少し自分の意見を持ってほしい」と言い放ちましたが、私はその言葉に反論できず、ただただうなずくばかりでした。その瞬間、胸の奥で何かが弾けるような痛みを感じました。自分を抑え込みすぎた結果、相手との距離がどんどん広がっていくのを感じたのです。

その後、彼は「もう私たちは合わない」と言って、関係を終わらせました。別れた後、ひとりになった私は、自分がいかに自分を偽っていたかに気づきました。心の中には、本当は「もっとこうしてほしい」「こう感じている」という声が山ほどあったのに、それを伝えられなかった自分を責める日々が続きました。

恋愛におけるすれ違いと心理学を学ぶ意義

現代では、恋愛はただのロマンティックな関係だけでなく、心と心が深く通い合う大切な関係です。理想を言えば、お互いが自分の本当の気持ちをさらけ出し、理解し合うことで、信頼や安心感に満ちたパートナーシップが生まれるはずです。しかし、実際には「自分をうまく出せない」という悩みを持つ女性が多く、自分の気持ちや考えを言葉にできず、心の距離ができてしまうケースが少なくありません。

先ほどの体験談では、ある女性(ここでは「さゆり」と呼びます)は、大学時代に理想的なパートナーと付き合い始めました。最初はうまくいっていたものの、次第に彼に合わせすぎるあまり、自分の本音や不安、寂しさを伝えられなくなってしまいました。結果、彼との間に小さな不満が積み重なり、いつしか大きな溝となって二人は別れてしまったのです。さゆりは後に、「自分を出さなければ、本当の愛や信頼は得られない」ということに気づきました。

このような状況は、個人の性格だけではなく、私たちが育ってきた文化や社会の影響も大きく関係しています。日本では、「空気を読む」や「和を大切にする」といった考え方が根付いており、特に女性は自分の本当の気持ちを控えめにするように育てられることが多いのです。また、心理学者のRogers(1961)の自己実現理論やBowlby(1969)の愛着理論、Deci & Ryan(2000)の自己決定理論などの研究も、安心して自分を表現できる環境が心の成長や幸福感にとっていかに大切かを示しています。

本稿では、恋愛において自分を出すことが難しいと感じる背景や原因、そしてその解決策について無責任に意見をするわけではなく、心理学の視点を取り入れて根拠を持ってわかりやすく解説します。さゆりの体験のように、誰もが一度は「自分を出せずに悩んだ」経験があるはずです。その悩みを乗り越え、もっと自分らしく恋愛を楽しむためのヒントをお伝えできればと思います。


第1章 自己表現の意義とその障壁

1-1. 自己表現の本質

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