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📕28 アナログな恋愛

アナログ

👤著者👤

ビートたけし
1947年東京・足立区生まれ。お笑いだけでなく、映画や出版の世界などで活躍を続けている。映画監督・北野武としても世界的な名声を博す。


読了日
8/25



📕内容📕

水島の会社がデザインした喫茶店で友達を待っていると、ある女性と出会う。水島は、たった一度しか会っていないにも関わらず、彼女のことを何も知らないのに、好きになる。



👤登場人物👤

水島悟:清水デザイン研究所に勤める。

みゆき:悟の会社が手掛けたお店の常連。




○要点1

お店の雰囲気や椅子の配置などのデザインする会社に勤めている水島は自分のチームが手掛けた喫茶店に立ち寄った際に、偶然出会った女性に惚れる。


○要点2

お互いに連絡先は交換しない。毎週木曜日の夕方、喫茶店で待ち合わせ。時代に逆らうようなアナログな付き合い方。


🍀言葉🍀

お互いに会いたいと思う気持ちがあれば、絶対に会えますよ。


今どきの何でも手軽に連絡を取り合う人間関係、それじゃ悩んだり心配したり、心の葛藤がない。


スマホを使ってばかりの今の人間関係というのは、うわべの付き合いで、相手との心の繋がりはかえって薄くなってる気がする。


人と人の関係を作るのに1番大切なのは、会っている時の信頼感なんじゃないだろうか。



💫1%のかけら💫

SNSが広く浸透し、多くの人が利用している現代。そんな中でこの小説は、アナログな恋愛を描いている。


お互いに連絡先を交換せず、毎週木曜日の夕方に喫茶店ピアノで待ち合わせするという、ディジタルな今の時代に反した付き合い方。


今は気になる人がいたら声をかけたり、SNSで気になる人を見つけたらフォローしたりして連絡先を交換する。特にLINEとかで、やりとりを深めていき、信頼を深めていくのが定番。


しかし、この小説はお互いに連絡先は知らない。1週間に一度だけ喫茶店ピアノで会うという。


正直、このアナログな恋愛は好きじゃないなと読み始めた時は思っていた。なぜなら、連絡先を交換すれば、SNSでいつ、どこでも、どんな時間でも、簡単にメッセージを送ることができて楽しいじゃんって思っていた。


でも、読み進めていくうちに、このアナログな付き合いもいいなぁと思った。1週間に1度しか会えない。それは切ない。けれど、その日しか会えないのだから、会う日をモチベに仕事にも精が出るし、どんな話をしようかと考えてその日が来るのが楽しみでしょうがない。
そういった楽しみが持てる人生を過ごすのは素敵なことだなと感じた。

「人と人の関係を作るのに1番大切なのは、会っている時の信頼感なんじゃないだろうか。」


コロナにより、オンラインでの繋がりが増えた今、改めて、人との関わりの重要性が認識できたと思う。
オンラインでの繋がりもいいが、やっぱり、人と会って関わるのが1番大切なんじゃないかな。


人間関係の最大の贅沢は、人間関係の贅沢だ。

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