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【教育】「学びの自己責任化」がもたらすもの——教員の働き方改革と教育格差の拡大【2024年3月投稿記事の修正版】

近年、教員の働き方改革が進められ、残業時間の削減や業務負担の軽減が叫ばれています。

その結果、宿題の量や定期テストの回数が減り、補習も大幅に縮小される流れが加速しています。

これは表向き「子どもの負担を減らす」「先生の働き方を改善する」ための施策ですが、同時に大きな問題を孕んでいるのではないか。

つまり、「学びの自己責任化」 です。

これまでは学校のカリキュラムの中で一定の学習機会が確保されていました。しかし、今後は「自分で勉強できる子」と「そうでない子」の間で、学力格差がますます広がる可能性があります

自主的に学ぶ習慣を幼少期から身につけた子は問題なく適応できるでしょうが、そうでない子はどうなるのか。家庭での学習環境に大きく左右されるため、経済的・文化的な格差が教育格差へと直結しやすくなります。

「先生が指導しなくても、自分で学べるようになりましょう」
「勉強するもしないもあなた次第です」

そう言われたとき、すべての小中学生が等しく対応できるでしょうか?

これは単なる教員の労働環境の話ではなく、日本の教育のあり方そのものを問う問題です。このまま「学びの自己責任化」が進んだとき、私たちの社会にどのような未来が待っているのか——その重大さをどれだけの人が理解しているでしょうか。

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