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「GE帝国盛衰史」を読む5 ー経営者に必要なものとは何かということを考えさせられるー

「第12章買収による拡大」前章では事業そのもの成長を重視するといったイメルトだったが、傘下のGEキャピタルはひたすらあらゆる資産の買収を続け、事業金融部門では航空機資産からニュージーランドの銀行が持つ住宅ローンまであらゆる資産を買収していった。その中にサブプライムローンもあった。GEのGEキャピタルへの依存度はますます上がり、GEキャピタルのバランスシートはますます膨れ上がっていった。

この章の要約を書いていくだけで怖くなってくるが、CEOという絶対的な立場にあったイメルトがGEキャピタルに凄く遠慮しているなあ、という印象をずっと受けてる。巨大なリスクがあるとわかっていても目の前の利益が貴重だったのか、それとも自分の不得意分野だったので意図的に?見ないようにしていたのか、、。

こうして読んでいくと、大企業における経営者というものは、単に「売上をあげられる人間である」とか「利益を上げることが出来る人間である」とか「人を惹き付けられる人である」とかということより、財務的知識、冷静さや謙虚さ、人事制度への深い理解、戦略というものは何か、過度な成長は害悪であることを知っている、などといったことの方が重要なのかなと思わされる。もちろんコングロマリット形態企業の舵取りの難しさもあるとは思うが、、。その意味でウェルチは後継者指名を失敗したと言えるのか。結果論にすぎないとしても。

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