誰でも最初は1年生
一昨日、年中の子どものお尻を拭いた。
まだ1人でうんちができないから、ということでトイレについて行ったのだ。
1人でできないから
ということが、どこまではできて、できないのか、そもそも、ただ1人でトイレの個室に入るのが、怖いだけなのか、そのあたりもあまりよく分からずついていきました。
便座に座ると、今にも便器の中に落っこちるのではないか、というくらい小さなお尻。
「大丈夫?落ちない?」
と、私が聞くと、
「え?なんで?落ちないよ」
と、答える彼。
そうか、こんな危なっかしく見えるけど、もうおまるは必要ないのか、と変に感心してしまいました。
(そもそも自分がいつ頃までおまるが必要だったかなんて覚えてもいないのですが。)
うんちをしている間も彼は、
「トイレってどうやって作るの?」
「誰が作ったの?」
「あの電球は?」
と、次々に私に難問を浴びせてきます。
こういう場合、どう答えるのがいいんだろうな、と思いながら、
「昔の人が作ったんだよ」
とか
「ね、どうやって作るんだろうね。俺もわからないよ」
とか、答えながら、
「もううんちは終わった?」
と聞くと、首を横に張って、まだ、と答える。
そんなやりとりをしながら、ようやく終わろうかという時、
「じゃあお尻拭いて、流して出よう」
と私が言うと、
「お尻拭けない」
という返事が。
なるほど、これができなかったのか、とペーパーを取って、いざお尻を拭こうと思った時、
「あれ、人のお尻ってどうやって拭くんだ?」
「前から?後ろから?」
と、何にも知らない自分にばったりと出くわしたのです。
いつも、パパやママは後ろから拭いてくれる、ということだったので、とりあえず後ろからペーパーをお尻の下に持っていき、
「さて、どこからどこまでがお尻だろう?」
と思いながら、手探りとペーパーの汚れ具合を見ながら、3回ほど拭き取り、なんとかうんちを終えることができました。
子守りをする
という言葉があって、一般的には、目の離せない、手のかかる子どもの面倒をみる、といった意味にかるかと思います。
でも、初めて子どものお尻を拭いた私からしたら、そんなこととんでもなくて、何なら新人研修の実験台になってもらってる、くらいの感覚でした。
大人と子ども。
上司と部下。
先輩と後輩。
その役割があるために、つい、忘れがちになりますが、いつだって誰もが初心者でチャレンジャー。
一緒にトイレに行ってくれて、ありがとう。