のど(喉)という曖昧な言葉
皆さんは「のど(喉)」という言葉をどんな時に使いますか?
レッスンで良く使われる表現・・・「喉が絞まる」「喉を開ける」
この場合の喉とはいったいどこを指すのでしょうか?
「のど(喉)」と一口に言っても、解剖学的には口腔、上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭(声帯を含む)に分かれます。喉の天井部分、鼻の奥も喉であるし、食道と気管に分かれた後も喉と呼ばれてしまう、あまりに広範囲を指す言葉なのです。
「喉が絞まっている」というのは使い勝手の良い言葉で私もレッスンでよく使ってしまいます。しかし、その場合はもっと具体的に、どのような状況だから喉が絞まっていると言えるのかを説明し、生徒に理解してもらう必要があります。
「喉が絞まっている」というのは、私の場合は「声道の一部である咽頭腔が適切な広さを保てていない状態」を意味し、大きく分けて二種類の原因を指摘することが多いです。一つは舌、もう一つは首です。
舌が主な原因であるときは、舌根に力が入って声道の一部である咽頭腔を狭めています。首が主な原因であるときは、首に力が入り、本来勝手にやってくれる発声の働きを阻害しています。しかも大体この二つは下顎と繋がり、連動して起きてしまうことが多いのです(下顎についてはそれだけで一つの記事になるので後日にまとめたいと思います)。
喉が締まらないで楽に歌うにはどうしたら良いのでしょうか?上記で説明した二つの原因別にもう少し具体的に説明してみましょう。ご自分がどれだけコントロールできているかチェックしていただけるよう補足動画(YouTube限定公開)も作ってみましたので参考にしてみてください。
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