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なんの学びもない本が読みたい(『村上ラヂオ』の話)
焦っている。
昨日読んだ本に人生最大の衝撃(というか、なんというか)を受けてしまった影響で、もうしばらくは小説が読めなくなった。今日は動画でも見ながら通学時間はお茶を濁していたのだが、帰りの電車で、本が読みたくなった。
滅茶苦茶本を読みたいのに小説はもう読めない。エッセイを読もうと思った。とびきりくだらないやつ。
本は基本的に娯楽として俺の中でジャンル区分されているのだが、たまに示唆的なものを感じたり、驚いたり、感動したりする。当然
ただ、今はそれが自分の中で完全に飽和している。これ以上読んだら死ぬという直感が働いている。
そこでエッセイである。ただ、エッセイの中でもすごくいいこというな~って感じのやつも多い。
俺が読みたいのはそうじゃない。
とにかくくだらないやつ。東海オンエアの動画みたいにくだらないやつ(大ファンですよ)。小気味良く時間を無駄にできるやつ。それしか読めねえんだ今の俺は。
そういう時は案外芸人のとかよりも小説家の人のが確実だ。多分言いたいことを活字にする作業は本業の方で済ませているからなのだろう。
ということで村上春樹『村上ラヂオ』を買った。村上春樹だからたぶん言葉はきれいなんだろうな、とおもいつつもまああらすじ的に大丈夫だろうと思う。これから数日かけてゆっくり読みます。
それでは読み終えた後の自分にバトンタッチである。
上記を書いたのは12/11である。
ほんで今日は12/20
九日間もあれば人生いろんなことがある。米津玄師が紅白に出ることになったり(わーい)、友達とガチでM-1の優勝予想をしたりした。
さておき、『村上ラヂオ』、かなり面白かった。
一つ一つのエッセイが三ページくらいずつしかないからとっても読みやすいし、短いからか内容も村上春樹とは思えないくらいシンプルで、ときにくだらない。
ただ、じゃあわざわざ村上春樹のエッセイじゃなくてもいいじゃないかというと、そんなことはないからすごい。
当たり前のように舞台は海外だし、当たり前のようにおしゃれなレストランと料理、あと酒が出てくる。酒に関しては知らん名前のばかりだった。
音楽も基本的にジャズとか洒落た洋楽(なのだろう)が数多く出てくる。ピンとくるのがレッチリとかしかなかった。
難しさとか複雑さがそぎ落とされている(だって小説じゃなくてエッセイだから)一方で村上春樹独特の文字から漂う異常なおしゃれさ、というかカフェさは失っていないみたいな感じでとっても好みでした。たぶんノンアルコールビールみたいな感じなんだと思う。
続編もあるようなので年明けにでも読もうと思う。
ちなみにもう小説は新しいの読み始めています。着々と。