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高比良くるま『漫才過剰考察』を読んで

人並みに漫才が好きです。

9月には初めて劇場にも行ったし、結構YouTubeでネタを観ることもしてる。

その中でも特にすげえ~と思う芸人がいる。令和ロマンくるまさん、サツマカワRPGさん、真空ジェシカ川北さんみたいに常に一枚「お笑い芸人」としての皮をかぶっている漢字の芸人さんたちです。

特に好きな芸人の話もしますか?令和ロマン、トム・ブラウン、金属バットが好きです。結構ベタですね。静かにします。

そんなわけで上記のどちらにも登場した令和ロマン高比良くるまさんの初の著書『漫才過剰考察』を読みました。


すごく単純に面白かった!


マジでめっちゃ当たり前なんだけどいろいろ考えてやってんだな、と思った。

芸人って、クラスのお調子者がそれを職業にしちゃった♪みたいなイメージが割とある気がするんだけど、それは多分違っていて、そのアイデンティティを捨てなければ割と誰にもできるんじゃないだろうか。

いやもちろんそのアイデンティティを捨てないってのは難しいものだろうし、楽な職業だと言いたいわけではなく。なんなら芸人ほどむずいのもないだろ。

そんな感じなことも思った。東西南北のお笑いの質の話とか特に面白かったです。

あと、多分漫才を過剰に考察しているとはタイトルで言っているものの、基本的な考え方は(ある程度売れている)芸人の人々には共通してあるんだろうなと思う。

じゃあなんでくるまさんが評価されてるかって多分その言語化じゃないですかね。

言語化って言葉が結構嫌いなのでいま限界までしかめっ面をしながらこれを打っているるのだけどこの際仕方ない。

内容が面白かったもんで気づかない人もいたかもしれないんだけど、この本、ちょっと読みやすすぎやしねえか。


実際漫才の論理的な分析なんて素人の全く知らない領域なので、伝えるのも難しいはずである。下手すりゃ

共通テスト 国語 大問1 高比良くるま『漫才過剰考察』 より一部抜粋

とかになりうる(言い過ぎか)。

でもそうならないのはちょいちょいふざけてくれる。そうだこれは芸人が書いているんだ。と思う。

「いつもは芸人をやっている高比良くるまが、今回は人間として書いた」

じゃなくて、

「芸人の高比良くるまが、いつも通り、でもすこしだけ気を遣って書いた」

感じがする。

こういう文が一番わかりやすいんだよな。たぶんくるまさん同級生に勉強教えるのめっちゃうまいと思う。かけるようになりてー。

っていう感じでした。


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