こんな老人ホームに入りたい@ロッキー・ホラー・ショー
サンシャイン劇場で、古田新太主演のミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」観てきました。
私、基本的にミュージカルってわりとむず痒くなっちゃうんで、あまり観ないのですが、この作品はカルト的な人気を誇るロック・ミュージカルであるといううっすらした机上の知識があったのと、深夜ドラマ「コードネーム ミラージュ」で久々に見た武田真治が、私の知ってる20年前ぐらいの武田真治じゃない何者かになっていた、というのがあって俄然気になっちゃって。
なんせ私、スーパーヒーロータイム以外のドラマを一切みてない時期がわりと長かったんで、武田真治といえば、トヨエツと夜の森を彷徨い歩きながら「兄さんっ…頭が!頭がいたい!」とか言ってるイメージのまま私の中で時間が止まってたのですが(←懐かしいですねNIGHT HEAD)、コードネーム・ミラージュの悪役ボスで出てきた彼は、なんかすっかりメリハリボディーな怪優になっちゃってました。浦島太郎な私的には、いったい何があったの武田真治!って感じで。その彼を生で見られるというので、たいした予習もせずにチケットとっちゃったのです。
その他の出演者とかはこんな感じ。
私より前の公演に入っていたミュージカル好きの友達から(※彼女はリピーターです)「こんなグッズあるよー、一回しか使うとこないけど!」というメッセージとともに、謎のカラフルなプラスチック光線銃の写真が送られてきたときは、ナンジャコリャと首をひねりましたが、グッズは会場で開幕前に売り子ちゃんから買うと楽しいわよ!なんていう情報ももらって、めちゃくちゃ楽しみにして出かけました。
こんな感じのトランスセクシャルな感じの売り子ちゃんたちが、客席まわってペンライトとか新聞紙(!?)とかの観劇必要グッズの入ったポーチとか、光線銃とかを楽しく売りつけてくれます。撮影タイムがあったのでスマホで撮ってみたけど、席が後ろすぎてブレブレだったw まあでも、雰囲気だけでも伝われば。
一番お手軽なグッズのセットはこちらです。これにピロピロ笛(舌が伸びるやつ)がついて、セットで1500円。ポーチはブラックもあります。
なおペンライトは8色に色チェンジするので、なかなかの優れものです。売り子ちゃんたちは「高くてゴメンねー」って言ってたけど、けーぽのライブでペンライト1本に2500円とか普通に払ってる身の上からすると「何この良心的な価格!」って感じです。日頃いかにぼったくられているかを痛感。
こんな感じで色が変えられるよー。
始まる前からこんな調子ですから、幕が上がれば舞台も客席のっけから大盛り上がり。生バンドでローリーのギターや武田真治のサックスプレイも楽しめます。コスプレちゃんもいっぱいいて、特に女の子たちにはメイド服姿のマジェンタちゃんのコスプレが人気のようでした。Amazonでハロウィングッズとして売ってるぜ!
私は今回が初ロッキー・ホラー・ショーだったので、これどうするんだろ…?みたいなグッズもあったのですが、出演者が「さぁ、コレを使うとこよ!」って煽ってくれる時もあるし、そうじゃないところは前のお客さんがやるのを見て真似してればいいので、初観劇の人は最前列以外の席をとれば大丈夫です。ついていけます。ダンスの振り付けも、始まる前にレクチャーがあります。
何よりリピーターのお客さんたちが、とにかくみんなで盛り上がりたい、盛り上がろうというパリピな人たちなので、不安な人はコスプレ族に「これどうやって使うんですか…?」って声をかければ大丈夫。陽気なお客さんたちがあれこれ教えてくれるので(私はロビーでコスプレちゃんに「お洋服可愛いですね♪」って声かけたら「私も二回目なんですけどー」って言いながら、めっちゃ熱く楽しさを語ってくれました)、心配無用です。
要はライブに行くつもりでいけばいいのです。好きなところでペンライト振って、ヒューヒュー言ってればいいんです。何これ超絶楽しい。
ストーリーは説明するのもバカバカしいような不謹慎でナンセンスなお話なのですが、一応一言で言おうとするならサイケデリックでゴシックホラーSF的愛の物語って感じなのかしら…でももう、とにかくバカバカしいです。50代に突入した古田新太が、電飾付きのSMクイーン下着姿でハイヒール履いて歌い踊ってるわけですから、それだけでなんかもうお察しくださいです。尊いです。
何がすごいって、2時間たっぷりバカバカしいことだけやりまくって、お客さんが全員超ハッピーな顔して出てくるってことです。これはなんかもう凄いことだよな、って思うんです。古田新太が「舞台が終わって夜8時っていいよな!ビール飲んで帰れるぜ!どっかの劇団は4時間やってるってよ!」って叫んでたけど(笑)、ほんまソレ。同行の友達とのんびり飲んで食べてお喋りして、心身ともに満足して帰りました。4時間コースじゃ、晩ご飯どころか終電の心配しなきゃならないんだよー。
どんな作品であれ、映像じゃなくてわざわざ生の舞台を観に行くのって、どこかお祭りに参加してるようなものなんですよね。生ならではの、ハレの日の楽しさ。それを存分に、しかもギューっと2時間に詰め込んでお客さんをいっぱい笑わせてくれるロッキー・ホラー・ショーは、ほんと優秀ちゃんなミュージカルだなと思いました。
舞台の途中でお客さんみんな立ち上がって踊るとこがあるんですけど、みんなでうぇーいって踊りながら、「ああ、歳をとったらこんな老人ホームに入りたい…」と思っちゃいました。
トランスジェンダーな看護師さんがセクシーな服でどぎつい色のお薬配りにきてくれて、みんなでペンライトふりながら歌ったり踊ったりヘドバンしたりしてリハビリするんなら、なんだか楽しい老後が過ごせそうです。宇宙人のゲイもマッチョな人造人間もメイドさんも車椅子の人も、みんなでワイワイ踊るんです。そんな老人ホーム、作って欲しいなー。
お目当ての武田真治もすごくカッコいいおじさんになってました。満足。ご本人インスタから。
この右にいるハゲのせむし男がISSAなんですけど、予習しないで行ったから最初ぜんぜんわからなかったよー。やたら動けるせむし男だなとは思ったけど。小池徹平くんの事務所的にギリギリ感のある露出、ソニンちゃんのけしからんおっぱいも見所ですが、ソニンちゃんめっちゃ鍛えてるようで、ハイヒールで平然とうさぎ跳びしてたのには驚きました。
東京以外では北九州、仙台、松本、大阪での公演もあります。機会がある方は是非!お祭りに参加してみてください♪