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人材開発視点から現在のスワローズを見てみる
15試合で6勝6敗3分。4位。
現在のヤクルトスワローズの成績である。
まだ1/10程度しか日程は消化していないが、下馬評の低さからするとまずまず頑張っていると思う。
しかも野手はベテラン勢(青木・内川・川端が新型コロナ関連、坂口・雄平が怪我)が軒並み離脱し、さらに新外国人が合流できてないため、若手・中堅でなんとか戦っていることを加味すると大善戦である。
今、好調(4位だし、貯金もないけど)なのは、投手陣が試合を作れているのが大きな要因だと思う。
人材開発の視点からスワローズをみてみる
今回のこの状況、今年でなければ起こらないし、コロナ禍自体はよいことではないが、スワローズが今後、何年間か強くなるには絶好のチャンスなのではないかと考えている。
下の図を見ていただきたい。
中原敦著 フィードバック入門(PHPビジネス新書)より引用
人材開発の観点から、仕事における心理状態を3つに区分けした図である。
コンフォートゾーン:快適空間
すでにやっていること、できていることをしている状態。何をすればいいのか、何が起こるかが分かっているので快適。ただし、成長はしない。
パニックゾーン:混乱空間
負荷が高過ぎたり、周りからの手助けなどが得られないなどで何をしていいか、何が起こるのかが全くわからない状態。本来のパフォーマンスが発揮できない。
ストレッチゾーン:挑戦空間
コンフォートゾーンとパニックゾーンの中間の状態。全くの無知ではなく、今まで得た知識やスキルを駆使し、工夫することで対応可能な仕事内容。成長実感や挑戦するワクワク感があるから、成長しやすい。
人材開発または自己改革の要諦は、いかにストレッチゾーンに身を置いてあげるか(自分の身を置くか)だと考える。
現在、頑張っているスワローズの中堅・若手野手はストレッチゾーンに入っているように思われる。
もともと主力だった選手たち(山田、村上など) はベテランのようなキャプテンシーを発揮しないといけないし、
サブ要員だった選手たち(塩見、山崎など)は途中出場や誰かの休養日にスタメンをするのでは無く、一週間でずっぱりになっている。
新人や二軍といったり来たりみたいな選手(太田、元山、奥村など)は一軍に居続けている。
いずれも現状から、少しずつレベルが上がった役割を演じている状態でストレッチゾーンにあたる。
今、試合に出ている20代以下の野手たちが選手としてピークになる数年後に今回の経験は必ず活かされるはずである。
怪我の功名となることを祈る。