企業の『コード・オブ・コンダクト』について考える
「ミッション(使命)」、「ビジョン(目指す姿)」を実現するにあたってのバリュー(価値観)。
バリューを実践できるかたちで具体的に示す『コード・オブ・コンダクト』。
👉 コード・オブ・コンダクト(Code of Conduct):行動規範、行動指針
自社の『コード・オブ・コンダクト』を社会に開示している企業も多数あります。
■デロイト・トーマツ社の「コード・オブ・コンダクト」
■ソニーグループの「コード・オブ・コンダクト」
■三菱UFJフィナンシャル グループの「コード・オブ・コンダクト」
『クレド』として定める企業も。
👉クレド(Credo):「信条」「志」「約束」を意味するラテン語
■ジョンソン・エンド・ジョンソン社の「クレド」
日本企業は、理念やビジョンを定めていても、「それを実現に導く具体的なバリュー・規範を十分に示していない」と指摘される研究者の方もいらっしゃいます。
最近、よく例にあがるのが米国の定額制動画配信サービス会社「Netflix」のバリュー、行動規範。
■Netflix社のバリュー・行動規範
同社が採用バリューとしている『ルールが必要になる人材を雇わない 』は、極めつけかも。
『コード・オブ・コンダクト』は、簡潔に表現されることが多い「ミッション」「ビジョン」に比べ、具体的かつ実践的な内容になるため、伝えるフレーズが多くなります。
したがって、その内容を社員が共有し規範とするためには、浸透のしくみが必要。
採用選考では、応募者が自社の「ミッション」「ビジョン」「バリュー」を理解し、支持しているかを必ず確認。
入社してからは、導入研修やチームミーティングでのディスカッション、トップマネジメントやチームリーダーからのメッセージ発信、Eラーニング、インナーコミュニケーションといわれる社内広報(社内報等を含む)など。
応募者にとっても、企業理念・ビジョン・行動規範等は、企業選択にあたって究極的に重要です。
これから『大航海に出る船の乗組員』になるとすると、「船の役割」、「船長(船)の価値観」や「行き先」、「行動ルール」等を知らないで乗船することには大きなリスク。
新卒就職でも転職でも、「船に乗る前に船のことをよく調べる」ことを切望してます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!!
(続く)
写真:インドネシア/バリ島ウブド/バティック(ろうけつ染の布)2015.1.17
📕 『NO RULES 世界一自由な会社、NETFLIX』
リード・ヘイスティングス 氏
(Netflix共同創業者・会長兼CEO )、
エリン・メイヤー先生(INSEAD教授)
日本経済新聞出版 (2020/10/22)
📘 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践
への新しいモデル』
野中 郁次郎先生、竹内弘高先生
東洋経済新報社 (2020/8/28)
📗『知識創造企業』(新装版)
野中 郁次郎先生、竹内弘高先生
東洋経済新報社 (2020/12/4)
🗞週刊『世界と日本』2019年新年号
「キャリア支援の立場から企業に望むこ
と」内外ニュース社(拙稿)