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『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(2)

最近、経済メディアを賑わしている「ジョブ型雇用」。

「ジョブ型」であれば、仕事を「job description(職務記述書)」で定めるのでミスマッチが無い。付き合い残業も無くなる。ジョブがはっきりしているので、評価も公正に。

「通年採用」ができる。第2新卒にも光があてられ、多様な人材を採用可能。これはイノベーションにつながる。

終身雇用はもう無理。したがって日本の「メンバーシップ型雇用」が「ジョブ型雇用」に変わるのは必然。そもそも会社の寿命は短く、何回も転職するのがあたりまえの時代になる。

(長くなりました)

このような、昨今の「ジョブ型雇用礼賛」に真っ向から異論を唱える海老原嗣生先生。

👉 海老原嗣生(えびはら・つぐお)先生:元リクルート ワークス研究所『 Works 』編集長。いま、都内の2大学で教鞭。「人事の組み立て」「人事の成り立ち」他、著書多数。


海老原先生に初めてお会いしたのは、2016年11月。知る人ぞ知る下北沢の「本屋B&B(Book&Beer)」の小さなセミナースペース。

http://bookandbeer.com/

その日の鼎談テーマは、『夢という魔物について語るときに、僕たちが語ること』。

登壇者は、モデレーター「常見陽平先生」(一橋大学プロレス研究会OB、いま千葉商科大学国際教養学部准教授)、雇用分野の熱い論客「海老原嗣生先生」、博報堂OBのフリーライター「中川 淳一郎さん」(プロレス研究会で常見先生の同期)の3人。

テーマと登壇者の半端では無い熱量から、場外乱闘は必至か? と思われましたが、海老原先生の「プランド・ハプスタンス・セオリー(邦訳:計画的偶発性理論)」に関わるメタファーとアナロジーに富んだプレゼンがすばらしく、鼎談は粛々と進むことになりました。

その後、海老原先生とは、リクルートキャリア社が主催する大学キャリアセンター対象のセミナーやキャリアコンサルタントの上田晶美先生が経営する会社の研究会、懇親会でお話する機会を得ました。

海老原先生の雇用や労働、人材開発にかける思いは半端ではありません。

「ジョブ型雇用」のこれからを考える時、ぜひ、先生の新刊「人事の組み立て」(日経BP)、既刊「人事の成り立ち」(白桃書房)をお読みいただければと思います。

「ジョブ型雇用」vs「メンバーシップ型雇用」については、次回も続きます。

ここまでお読みいただきありがとうございました!!

🔔今回の記事が30報目になりました。これからも引き続き、よろしくお願いします!


写真:東北大学資料館

📕『人事の組み立て~脱日本型雇用のトリセツ~欧米のモノマネをしようとして全く違うものになり続けた日本の人事制度』海老原 嗣生先生 日経BP社
📘『名著17冊の著者との往復書簡で読み解く 人事の成り立ち: 「誰もが階段を上れる社会」の希望と葛藤』海老原 嗣生先生 /萩野進介先生 白桃書房
🗞週刊『世界と日本』2019年新年号「キャリア支援の立場から企業に望むこと」内外ニュース社(拙稿)

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