ブルシット・ジョブについて、ChatGPTに聞いてみた
なぜ「労働力不足」なのに「ブルシット・ジョブ」してるのか?
日々「労働」や「働き方」、「生産性」などについて考えているのだが、その中で、現在の日本は高齢化と人口減による「労働力不足」が深刻な問題だ、とされている。が、その一方で「ブルシット・ジョブ」と呼ばれるどうでもいい、やらなくてもいい仕事が蔓延していることも指摘されている。「ブルシット・ジョブ」は、「クソどうでもいい仕事」と訳され、資本主義社会が成熟するにつれてこの種の仕事が増えてきたとされている。つまり、「仕事のための仕事」というか、「管理のための管理」のような、手順を複雑化して生産性はほとんど上がっていないというような仕事のことを指す。
じゃあ、「ブルシット・ジョブ」をやめて、「労働力不足」を解消したらいいのでは?と単純に思ったのだが、サクッとその答えに回答してくれるかも…とChatGPTに質問してみた。
回答:「社会全体の生産性向上と資源の適切な配分がカギ」
ChatGPTの答えは「社会全体の生産性向上と資源の適切な配分」。具体的に以下の5つのことを提案してもらった。
1:仕事の見直しと再構築
・業務プロセスの見直しと業務の目的意識の再定義:各企業が業務内容を見直し、実際に付加価値を生み出す業務とそれ以外を選別する必要がある。定型化された業務や本質的でない業務は自動化もしくはアウトソーシングで人材の有効活用を図る。
→ 確かに、業務の選別(やる・やらない)は重要。以前勤めていた会社でも、追加で発注される業務はあっても、「やらないで良い」と決断する人が誰もいないので、私個人として「手が回らずこぼれていった業務」が結果として「やらないで良い」仕事だった、ということは往々にしてある。じゃあ、その仕事は最初からいらなかったのでは?などと思うのだが、そのフィードバックで自分が仕事をしなかったことが明示されてしまうため、なんだかんだこねくり回して「やったような形跡」を残して終了する、という寸法だ。マネジメント側が、「やらないで良い」とはっきり示してほしいものだ…。生産性と社員のエンゲージメントの両面から、重要なことだと思う。
→ 自動化には納得。定型業務を電子化したりそれこそDXを推進して、単純ミスを低減することも可能だ。ただ、アウトソーシングの部分は、「本業に集中するため」、より専門性の高い業務を専門家にやってもらう、という考え方に則って実施しなければならないと思う。
2:多様な人材の活用
・高齢者の再雇用や技能活用:スキルに応じた再雇用や指導役を担わせる。単純作業に充当する施策も可能。
・多様な人材の活用や育成:「外国人労働者」「女性」「若年層」の活用を推進。これには「働きやすい環境」「柔軟な勤務形態」「スキルアップの機会提供」が必須。
→ 「労働力不足」が表面化してから女性活躍という名のもとに女性の労働力を活用しようと言う動きが活発化した。「多様な人材」という大きな枠組みに内包して女性の労働環境改善に今になって取り組んでいる、という気もするが、良くなることに越したことはないと思うことにしよう。
3:労働時間の短縮と生産性の高い働き方の推進
・週休3日制の導入:労働時間の削減と生産性向上の両立には「短時間労働の導入」が有効。休暇が増えることで、従業員の健康状態やモチベーション向上につながり、結果として業務効率が上がる可能性がある。
→ これは前項2でも言及していた「多様な人材活用」のためには「柔軟な働き方や柔軟な雇用形態」が必須であり、柔軟な労働形態があっても良いと思う。そもそも「正社員・週5勤務・8時間労働・通勤必須」の枠内だけでの採用が当たり前と思うのは、雇用者も被雇用者も改めたいところだ。
4:教育とリスキリングの強化
・リスキリング(再教育)の推進:技術変化に合わせ新たな産業へのスキルセットを従業員に提供する。不要な業務から付加価値のある業務へ人材を再配置するためにリスキルし、労働力の「質」を向上させる。
→ 個人レベルでは、このような「リスキリング」や「学び直し」という流れが起きていると感じているが、国家レベルでそれを推進しているかというとまだ疑問が残る。生産性の低い仕事を淘汰し、より成長が見込める産業に人材をシフトするためには、国がもっと積極的に人材を流動させなければならないだろう。
5:国レベルでの政策支援・・・?
最後にChatGPTが提案してくれたのは「国としての政策支援」だった。
「税制優遇や助成金制度」、「労働環境改善の法整備」…ここもまだまだ遅々として進まない印象だ。専業主婦の所得制限の話も、雇用形態の柔軟性も、転職市場の柔軟化も、働き方改革も…国の支援を待つのではなく、今自身の「働く」を考えるにつけ、自分が働きやすいと思える場所へ動き出さなければ、間に合わなくなる。
個人でできることは少ないかもしれないが、少なくとも自分の人生を豊かにできる「働き方」ができる場所を見つけたい。