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軍配

私は、幼い頃母方の祖父母と同居していたこともあり、テレビで毎日のように相撲を見ていた。

祖父母が、相撲と野球が大好きだったのである。

そして、自然に相撲のルールや流儀を覚えた。

相撲のルールは、簡単である。土俵から出たら負け。足の裏以外のところが地面に着いてしまったら負け。

それだけだ。

そういう面からすると、幼い子供でも見ることも、やることも、楽しむことも出来る。

ところが私は、どうも幼い頃からせっかちだったのだろう。あの、立ち合いの時間の長さが待てなかった。

野球も同様で。投手と捕手のサインのやりとり。時には、それに追加して、牽制球なんてものがある。あの時間も待てなかった。

だから、自分でやりはじめるまで、世の中でいちばん知っているスポーツは相撲と野球。そして一番嫌いなのは、同じく、相撲と野球だった。


思い起こしてみると、あの頃、近くに競技場があり。そこには土俵があった。幼い私には広すぎたが、幼稚園では有志で相撲を取ったりすることもあった。

だが生憎あいにく通っていた幼稚園というか、保育園がミッション系のところで。相撲は幼稚園行事にはなり得なかった。まだ、世の中、少年相撲が盛んな頃だったのに。

引っ越して小学校に入ったが、新設の小学校で、校庭に土俵があるわけもなく。少年とつけば、野球かサッカーくらいしか無く。おおっぴらには出来なかったのだが、休み時間や放課後、有志で相撲をやっていた。

各学年、そんなあぶれものが幾人かいるようで。上級生ともやったりもしていたが、上級生には敵うわけもなく。常時やることもなかった。

ところが、3年生になった時、急に担任の先生が相撲大会をやると言い出し。相撲をやることになったのである。

その時、ふと、前に住んでいた祖父母の家に、おもちゃの軍配を置いてきたことを思い出した。それを探しに行き、当日はそれを使って大会が催された。

女子は遠慮して参加しなかったが、男子で最強を決める戦いだった。難なく勝ちあがり。最後は先生とやったが、譲られて優勝した。まあ、最後は悔いの残る試合で。猛烈に悔しかった。

その時から、無性に立ち合いの間が好きになった。そして、相撲が好きになった。

相撲道場もチームも近所になかったので、本格的にはやらなかったが、中学でも高校でも、有志でやることは多かった。それだけ、その頃は大相撲の人気もあった。


あれから50年以上が経つ。半世紀だ。大相撲の不祥事の時代には少し離れたが、去年の秋からまた、大相撲を見るようになった。

長男のお陰で、生まれて初めて国技館にも行くことができた。

そして、恐らく、今後も相撲を楽しんでいくことになると思う。

これは、noteの世界で知り合った、西尾さんの影響も大きい。


西尾さんは、公式Yahoo!コメンテーターで、IT企業に本職を持つ兼業相撲ライターである。Xも、ブログも、音声配信のVoicyもやられていて。著作も2冊、出している。この2冊とも、すごく面白い。

特にこの9月に出した「はじめての相撲」は、ルビが振ってあり、小学校低学年でも読める、世界最高の入門書である。

昔々、「パドック・パス」という、今宮純編著の、F1入門・参考書があり、ボロボロになるまで読み尽くしたが、あの本を優に超える、価値ある本である。

Voicyの世界に、パパ丸山さんという、メタバースの達人がいて。私の記事でも何度も紹介しているが、Uracyというメタバースイベントを、今度の11月25、26日の土日で開催する。その初日、17:00から、また、西尾さんとのコラボで、大相撲メタバース場所という、メタバース空間でのパブリックビューイングが開催されるのである。

めちゃくちゃ楽しみにしている。


ちなみに。Voicyを聴くのも、Uracyのメタバース空間に入るのも、無料である。


来週の週末が、ほんとうに、めちゃくちゃ楽しみで。

上に貼り付けたURLへ飛ぶと、メタバースUracyへの入り方などが紹介されている。

そしてなんと、事前にメタバースの練習会も催される。素晴らしく親切なメタバースイベントである。Uracyは。


そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。

コジくん、相撲の時間は、もう、終わったよ。NHK+の、大相撲ダイジェストを観ながら、ミッションを遂行しようよ!

……。

マッサージをすると、家内は上機嫌になる。

家内が上機嫌だと、我が家は平和である。





だから。





これで、いいのだ。




■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。





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