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家内には妹がいて。そこも3人の子供がいる。子供3人というのは我が家と同じである。そしてそこの長男が実に面白い男なのである。

成績が良く優秀。同時に純粋で涙脆く。私の義父、彼からすると祖父が亡くなったあとに見た「リメンバーミー」では、人目を憚らず劇場で号泣して友人に他人の振りをされてしまう。

留学の経験があり英語が堪能で。「リメンバーミー」は字幕ではなく聞こえてくる英語そのもので堪能していたらしく。それをちょいと鼻にかけたようなもの言いをしたりする。

「やっぱり英語で直接理解してると感動が違うんかなぁ」

そういう言わば不遜なところを義弟は嫌っていて、親子の関係が結構過激にギクシャクしてしまうくらい揉めるのである。


その甥。生まれてからずっと関西に住んでいて。中学から東京に越してくるというタイミングで中学受験をした。

義弟は飛行機の出張が多く、マイルをかなり貯めていて。その時の移動は飛行機で来た。

その帰りの便でのこと。


かなり混んだ便で、甥は義弟の少し斜め前の席に座った。

試験のあと、疲れ果てて移動するわけだから寝ているだろうと義弟が甥を見ていると、甥の背中がわなわなと震え、揺れ、それがだんだんと大きなくなったらしい。

義弟は試験のできが相当に悪かったのだろうと慮り。飛行機を降りてからの帰り道で、どうやって慰めようかといろいろ考えに考えて機内で言葉を選び練り上げたという。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

なんという親子愛だろう。仲が悪そうに見えても、深い愛で繋がっている。


伊丹空港に到着し、機外に出るやいなや義弟は足早に甥に追い付き、肩を優しくポンと叩いた。

すると甥が振り向き、涙で赤く腫れ上がった目をこすりながら答えたそうだ。

「聴いてる落語が面白すぎて涙が出るくらい笑ったわぁ。笑いをこらえるのに、ほんま、苦労したわぁ。くっくっくぅ〜っ!」


甥は相当偏差値の高い学校の合格を次々と得て。もちろんその時の受験校も特待生で合格した。


甥は、小学生の頃から、そんな男である。


今宵から金曜日まで4夜にわたり、この愛すべき甥の、最近のほんの一部ではあるが、ちょっと笑えるエピソードを紹介しよう。



なんのはなしですか。

年末年始特別版、おもろい甥の話でんがな   笑



そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。

コジくん、あのさぁ、noteなんか書いててさぁ、今年もまともな年末の大掃除をしなかったねぇ。せめてマッサー(注1)、倍返しでお願いね!


マッサージをすると、家内は上機嫌である。


家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。





だから。





これで、いいのだ。

まあ、家事とマッサーは私の仕事だしね   笑笑



(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。


甥の話、ほんとに面白いのかい?おい!って、話

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